日本人初の国際山岳医
大城和恵さんは、日本人初の国際山岳医として、世界最高峰を狙う登山隊のチームドクターを務める。自身も登山経験が豊富なアルピニストというので、たくましいアスリートを想像していたが、実際は明るい笑顔が人懐っこい、小柄でチャーミングな女性だ。
「2018年、プライベートでエベレストに登りました。私費で自分のために登っているのに、高地で具合が悪い人がいると放っておけないんです。自分だけ登頂すればいいはずが、いつの間にかその場の全員を無事、下山させることに目的がすり替わってしまって、職業病ですね(笑)」
山にいないときは、北海道の病院に開設した「山岳外来」で、健康に不安のある登山者の治療や相談に応じている。そこでも世界最高峰へ挑む登山隊での経験は役立つという。
「三浦さんとご一緒させてもらうと、高山での高齢者が大変なポイントがわかるので、勉強になりますね。患者さんに具体的なアドバイスができますから」