より健康で豊かな生活を送ることがお客さまの本当の願い
──サービスを提供するなかで、「ヘルス&ウェルネス」を重視されているとのことですが、その理由を教えてください。
お客さまが保険商品を購入されるのは、万一のときの保障に加え、将来の安心を求めていらっしゃるからです。そう考えると、病気を予防したり、疾病の重篤化を防いだりするお手伝いも、保険会社の重要な役割だといえます。高齢化や長寿化、さらに保険・ヘルスケア・テクノロジーの一体化が進むなかで、その要請はいっそう高まっていくことでしょう。
当社では従来から、協力会社と連携して「セカンドオピニオンサービス」を提供してきました。さらにこの4月から、がん研有明病院をはじめ国内有数の医療機関での受診手配・紹介をする「ベストホスピタルネットワーク/受診手配・紹介サービス」を本格的に開始しました。また乳がんの早期発見や健康意識啓発も、この分野で実績を持つ企業と協力して行っています。これらは当社のご契約者さますべてを会員とする「メットライフクラブ」のサービスの一部です。
今後は糖尿病や認知症の食事による予防といった「重大疾病の予防プログラム」や「健康増進サービスの提供」などを検討しています。
外部パートナーの力も借りながら、こうした取り組みを重ね、従来の生命保険会社の領域にとどまらない、「ヘルス&ウェルネス」という新しい価値を提供していきたいと考えています。そうしてお客さまの人生の「もっと」をかなえ、より健康で豊かな生活を実現するお手伝いをしたいと考えています。
人生の「もっと」をかなえるため、「ヘルス&ウェルネス」の実現を。
サシン・N・シャー
メットライフ生命保険株式会社
取締役 代表執行役
会長 社長
最高経営責任者
1967年生まれ、米国出身。米国スティーブンス・インスティテュート・オブ・テクノロジーを卒業。99年にメットライフ入社。アメリカン・ライフ・インシュアランス・カンパニーリージョナル専務執行役員、メットライフアリコ代表執行役専務最高執行責任者などを経て、現職。
──現在、あらゆる産業でIoTやビッグデータが活用され始めています。メットライフ生命においてはいかがですか。
当社でも「サイエンス」アプローチを進める手段としてデジタル技術を積極的に導入しています。例えば、保険設計と申し込み手続きの完全ペーパーレス化を実現します。これにより、お客さまの利便性向上と社内での処理業務の効率化が図られます。また営業の場面でも、モバイル技術を使った支援・管理ツールの導入を行い、CRMを強化しています。
商品開発やサービス提供におけるビッグデータの活用も重要なテーマです。メットライフには世界では1億人のお客さま、日本では約850万件の契約データが蓄積されています。この貴重な資産をより有効に活用していかねばなりません。将来的にはセンサリング技術やIoTによるライフログの収集、遺伝子検査の活用、ビッグデータの分析などにより、一人ひとりに合ったサービスを提供することが目標で、すでに先端技術を擁する企業や学術研究機関とも議論を進めています。
これらの取り組みを「自分を理解してくれている」というお客さまの信頼感や満足感につなげていければと考えています。
お客さまにとってのナンバーワンに
──最後に今後のビジョンをお聞かせください。
メットライフ生命のビジョンは「私たちはお客さまから最も選ばれる生命保険会社になります」というものです。繰り返しになりますが、当社では保険を「サイエンス」の視点からとらえ、ほかにない商品やサービスの提供を通じて、お客さまの変化に富んだ人生をより充実させることで、このビジョンを達成できると考えています。
シェアでも売り上げでもなく、お客さまにとってのナンバーワンになるという極めて野心的な目標を実現するには、社会の変化に応じた変革が欠かせません。現在も、革新的で独自性のある取り組みを着々と進行中です。ぜひご期待ください。