3. 住宅展示場でまずするべきことは?

→まずはじっくり見てから、営業担当者に声をかける。

各住宅メーカーのモデルハウスには営業担当者が常駐していますが、いきなり話を聞くと、現場のプロの意見に影響を受け、流されてしまうケースもあるようです。それではせっかくつくりあげた家のイメージが損なわれる可能性もあるだけに、まずは自分たちの目で見て、触れて、体感することが先決です。

事前にインターネットで収集した情報は実際にはどうなのか。外観や設備、どこまでが標準装備で、どこからがオプションなのか。

そうしたことを順々に確認し、家のイメージを明確にしていくなかで、より詳しい意見を求めたくなったときに初めて、営業担当者に声をかけるといいと思います。

4. 営業担当者との交渉で心がけることは?

→こちらの話を聞いてくれるか。合わない場合は担当者変更も。

営業担当者にプランを提案してもらう際は、自分の要望や条件、予算などを正確に伝えることが肝心です。比較検討をするうえでも、プランの提案をお願いする住宅メーカーは3社くらいは欲しいところです。それができるのが住宅展示場のメリットでもあり、各営業担当者にはその旨を伝えても構いません。他社と競合していることを知ることによって、より真摯に向き合ってくれることにもなるからです。

営業担当者には、こちらの話を丁寧に聞いて記録し、しっかりと対応してくれる誠実さが求められます。では、もし誠実さが感じられない人が担当者になってしまったらどうすればいいか。

たとえ気まずさを感じても、早い段階で他の人に交替してもらったほうがいいでしょう。自分たちの家のイメージをつくって絞り込んだ以上、営業担当者との相性が悪いからといって、住宅メーカーにまで悪い印象をもつ必要はありません。

本当にできるのか
気になったら即確認

営業担当者には、気になる点があれば必ず確認するようにしましょう。事前にその住宅メーカーの得意な分野や特長などはチェックしているわけですが、それでも本当に得意としているのか、標準仕様の範囲内で対応できるのかといった点が心配なときがあります。得意ではないことをお願いした場合、住宅メーカーのメリットを活かせない可能性もあります。

そんなときには、遠慮せずに聞いてみてください。コツは過去の実績を聞くことです。

「これまで何棟くらいつくっていますか。よろしければ直近で採用されたお客様の家を見せていただけますか」

このように質問すれば、営業担当者が具体的な数字を出してくれますので、その住宅メーカーがこちらの望むノウハウを持っているかどうか、判断できるというわけです。

住宅は高価な買い物です。後悔しないためにも、曖昧な点を残さず、自分たちが納得するまで営業担当者と交渉したうえで契約することが大切なのは、言うまでもありません。

納得の住まいづくりの第一歩を、住宅展示場から踏み出しましょう。

住宅展示場に行く際に活用できるチェック表はこちらから⇒
(取材・文=渡邉和彦/撮影=高木昭仁)