先回りが「経験」「気づき」を奪う

子どもが嫌な思いをする前に止めてあげればいいのにと、かわいそうに感じる方もおられるかもしれません。

書影
三宅美絵子(著)、岩井俊憲(監修)『アドラー流子育て 50の習慣』(明日香出版社)

でも、もし私が先回りして止めることで、自分のアイディアを試す機会さえ与えられなかったら、「自分で決めた経験」と「そこから学んだ気づき」の両方を失っていたでしょう。

それが日常化すると、子どもはどんどん依存的になります。自分で決めて行動した結末を引き受けるからこそ、新たな次の行動を考えられるようになるのです。

行動の結末を体験することで、子どもは「自分には自分のことを決める力がある」という感覚を育てます。

そして、誰かに言われたからではなく、自分で選んだからこそ、その行動に責任を持ちながら、積極的に周りのために役立とうとする姿勢が身についていくのです。