悠仁さまの即位自明視の質問には無回答
秋篠宮殿下は以前、ご高齢での即位を辞退されるお気持ちを述べておられた(朝日新聞デジタル、平成31年[2019年]4月20日配信)。「(天皇になることは)思ったことがない」とも。
悠仁親王殿下の即位についても、少なくとも積極的にお望みではないだろう。
秋篠宮殿下はこれまで記者から、悠仁殿下が将来、即位されることを自明視するような質問を受けても、ずっと回答を控えてこられた。あるいは、皇位継承者にふさわしい適性を身につける特別な教育が行われた形跡もない。
これらは、天皇皇后両陛下に直系の皇女=敬宮殿下がおられる以上、欠陥ルールによる扱いはともあれ、傍系の宮家として出すぎた振る舞いは控える、との謙虚なお考えによるとしか考えられない。
今回の記者会見でも、お子さま方をめぐる質問に対して、皇室典範上、皇位継承資格をおもちの悠仁殿下をまったく特別扱いしない言い方をされている。
愛子さまへの期待
天皇陛下は今年の天皇誕生日を控えての記者会見(2月19日)で、敬宮殿下が末永く皇室にとどまって活躍されることを期待するお気持ちを、率直に示された。さらにオランダ、ベルギーにご出発前の記者会見(6月11日)では、「令和流」ともお呼びすべき敬宮殿下とご一緒に活動される機会が多い事実について、ご真意を明らかにされた。天皇であるご自身が手本となって、「愛子にもいろんなことを教えていきたい」「いろんな場を通じて、愛子に様々なことを学んでほしい」と。これは事実上、最高の「帝王学(象徴学)」と言える。
陛下は、ご自身が体現しておられる「国民と苦楽を共にする」「国民に寄り添う」という皇室の大切な精神が、次代にしっかりと受け継がれるためには、両陛下からご幼少時より身近に薫陶を受けてこられた直系の長子たる敬宮殿下こそが次代の天皇として最もふさわしいことを、確信しておられるのではないか。その場合、敬宮殿下ご本人も納得しておられることは当然の前提だ。
敬宮殿下が大学4年の夏休み明けにお友達から「進路は?」「就職先は?」と(おそらく冗談まじりに)しつこく聞かれ、「イタズラな表情を浮かべて、『天皇でも良いかなと思いました』と冗談をおっしゃってみんなで笑ったそうですよ」(『週刊ポスト』7月17日号)というエピソードも興味深い。
上皇陛下が「ゆくゆくは愛子(内親王)に天皇になってほしい」と願っておられるのも(奥野修司氏『天皇の憂鬱』)、天皇陛下と同じお気持ちからだろう。