技術と感性を一体化させ
市場をリード
──市場における丹青社の優位性は、どこにあると考えていますか。
【青田】まず、丹青社のように商業施設、文化施設ほか事業分野が広い会社は、この業界ではごく少数です。しかも内装・ディスプレイの企画、デザイン・設計、制作・施工に加え、施設の運営までトータルにサポートできることが、私たちの強みです。
さらに今日、社会の課題やお客さまのご要望は高度化、複雑化していますが、それらに応えていくプロ集団として丹青社には一級建築士や一級施工管理技士などの技術者が約200名おり、確かな技術で空間づくりを支えています。また、常に新しい価値提案をしていくために感性を磨き続けるプランナーやデザイナーなども約220名います。
専門的な技術ももちろんですが、人々のこころを動かす空間をつくりあげるためには、自由な発想のベースとなる感性も重要です。しかし私たちのつくる空間は、決して自己満足で終わってしまう作品では意味がありません。何よりもエンドユーザーや事業を行うお客さまのことをまずは徹底的に知ることでニーズを的確にとらえ、課題に一緒に向き合うこと。その結果として、空間を訪れる多くの人々の気持ちを満たし、お客さまの事業の発展に貢献するということを常に意識しています。こうした技術と感性のバランスや一体化こそが、私たちの一番の優位性だと思います。
エキサイティングな都市空間を
全国各地に誕生させたい
──デザイナーとしても活躍された青田社長が、いま経営者として描く事業のビジョンを聞かせてください。
【青田】これまでに培ってきた、商業施設や文化施設の空間づくりのノウハウを生かせば、より良い空間が広がる余地がまだ残っています。例えばターミナル駅や空港、高速道路のサービスエリアなど。どれもいろいろな方がいろいろな想いで訪れ、互いに出会い、ドラマが生まれる場所です。それぞれの施設にとって最適な、こころを動かす空間の実現に、是非貢献したいと考えています。
また、シンガポールがMICE(国際会議やインセンティブツアーなど)の誘致に成功していることは有名ですが、日本でもMICEの誘致が進めば、周辺の商業・文化施設なども含めて日本の魅力を伝える機会が増えていくと思います。日本政府は“VISIT JAPAN”などを推進中ですし、2020年のオリンピックも東京をはじめ日本中を活性化するチャンス。私たちもお客さまのニーズを的確にとらえ、エキサイティングな都市空間を全国各地に誕生させていきたいです。私たちが提供する空間デザインで、都市の魅力を膨らませ、にぎわいや交流を生み出せればと考えています。