大学選びはどうすればいいのか。『親子で一緒にゼロからわかる!海外大学進学大全』(実務教育出版)を書いた松田悠介さんは「米国との大卒初任給差は4倍以上に広がり、停滞する日本市場では稼ぐのが年々難しくなっている。それなのに日本の高校生の7割以上は、いまだに偏差値や知名度で志望校を選んでしまっている」という――。

※本稿は、松田悠介『親子で一緒にゼロからわかる!海外大学進学大全』(実務教育出版)の一部を再編集したものです。

同僚と話をする女性
写真=iStock.com/alvarez
※写真はイメージです

日本の「進路選び」に感じたヤバさ

皆さんもすでに感じているかもしれませんが、いま、日本は深刻な課題に直面しています。長年の経済停滞、急速な少子高齢化、そして横ばいの実質賃金……。明るい未来はなかなか見えてきません。そうした閉塞感が続く中で、「海外旅行すら難しい日常になるのではないか」と、不安に感じる方もいらっしゃるかもしれません。

一方で、世界は依然として成長の勢いを保ち、グローバルな舞台では絶えず新しい可能性が生まれています。日本と海外の大きな差を感じざるをえません。

さらに注目すべきは、日本の教育制度です。私はこれまでのキャリアを通じて、日本の教育制度の限界にも直面してきました。例えば、海外大学を目指す高校生は、高校生の段階から自分の興味やキャリアに対する意識が明確で、大学で勉強するための目的意識が高いもの。対して、日本の大学へ進む高校生で明確な目的意識を持っている人はごくわずかです。受験を通して学ぶことは多いものの、自己探求の機会はほとんどありません。

それを示すように、日本の高校生が安易に学部を選択し、後になって「これが本当に自分の道だったのか」と悔やむケースを何度も目にしてきました。実際、日本の高校生に「なぜその大学を選んだのか」と質問すると、7割以上が「偏差値」「有名だから」「親や先生に勧められたから」という理由を挙げます。一方、海外の大学生は「将来この分野で研究したい」「○○教授のゼミで学びたい」など、学びの中身を理由にする割合が高い傾向があります。この差は、進学後のモチベーションや成長度合いに直結します。

このような状況だからこそ、海外進学に必要なマインドセット、とりわけ「なぜいま、海外進学なのか」「自分にとっての主体性とは何か」をじっくり考えていく必要があるのです。

イギリスの元首相、ウィンストン・チャーチルがこんな言葉を残しています。

“Kites rise highest against the wind, not with it.”
たこは追い風ではなく、向かい風に立ち向かう時こそもっとも高く揚がる)

まさに、いまの私たちにこそ響くメッセージです。逆風の時代、“海外進学”という大きなチャレンジが、じつは誰よりも高く飛翔するチャンスになる――私は、そう信じています。