医療法人城見会専務理事
葉室頼卓●はむろ・よりたか

「自分自身の健康状態の把握と改善・向上への努力が、健康でポジティブな人生の極意だと思います。実行するために最も有効な手段は、人間ドックでしょう」

専務理事・葉室頼卓氏の言葉に、医療法人城見会の活動の原点が表れている。城見会は予防医学に大きな力を注ぎ、1986年から大阪で、93年からは横浜でも人間ドック専門のクリニックを運営してきた。四半世紀余りの実績を踏まえて2012年4月に開設したのが、「アムス丸の内パレスビルクリニック」である。およそ1年半の間に、受診者数は早くも延べ1万名を超えている。

くつろぎさえ感じる
最上級の空間づくり

アムス丸の内パレスビルクリニックの理念は“PREMIERE”(プレミエール)。仏語で「最上級」の意味だ。

「私たちは人間ドックを通じて受診者の皆様を病気から守ることを第一に、『医療レベル』『ホスピタリティ』『受診環境』『検査効率』といった要素のすべてにおいてプレミエールであることを目指しています」

病気を予防する、あるいは初期段階で発見し治療へ導くことが、健康で前向きな人生をサポートすることになる。

「ただ人間ドックの真の価値は、継続受診が大事な前提です。私たちが『受診環境』も最上級にこだわるのは、毎年通いたくなるドックを実現するための一環。この丸の内という立地も企業が多いというだけで選んだのではなく、都心随一の豊かな緑に近いことを重視しました」

実際、大きく西側に開けた窓からはお堀を隔てて皇居の森が一望。目も心も癒され、人間ドックを受けに来ていることも忘れそうだ。上質な内装や調度類も、単に高級志向という意味での最上級では決してない。受診者の緊張感を解き、くつろぎさえ覚えるような空間づくりに、心配りと趣向が施されているのである。

空間のコンセプトは、瑞々しい生命力を感じさせる「大地・風・水・樹々」。エントランスや待合スペースをはじめ、随所に自然の循環をイメージさせるデザインが採用されている。