子どもと一緒にゆっくり考える姿勢が大切

こど看『児童精神科の看護師が伝える 10代のこわれやすいこころの包みかた』(KADOKAWA)
こど看『児童精神科の看護師が伝える 10代のこわれやすいこころの包みかた』(KADOKAWA)

「自分の育て方が悪かったから」と自分を責める方もいるかもしれません。しかし、育て方だけで不登校になるかどうかが決まるものではありません。むしろ、親が自分を責める姿を見ると、子どもは「迷惑をかけている」と罪悪感を深めてしまうかもしれません。

大切なのは「一緒にゆっくり考えていこう」という姿勢です。自分を責める気持ちは、子どもを大切に思うからこその自然な反応です。その思いを少しずつ「これからどう支えていけるか」に変えていくことが、子どもの安心につながります。

学校に行けるかどうかと、その子の価値は関係ありません。「学校に行きたくない」とあなたに言えたのは、子どもがあなたを信頼している証です。そのSOSを受け止め、「話してくれてありがとう」と伝えてください。そして、子どもが心から安心して休めるように、家を安心できる居場所に整えることから始めてみましょう。

「休むなら家で勉強しなさい」は避ける

子どもから「学校を休みたい」と言われたとき、「いいよ!」と即答できる大人は多くないでしょう。自分の仕事や予定の調整が必要だったり、不安を感じたりして、思わず強い言葉を返してしまうこともあります。だからこそ、あらかじめ「こんなふうに声をかけてみよう」という心構えを持つことが大切です。

前項でもお話ししたように、大切なのは子どもの「休みたい」という気持ちを否定しないことです。すでに苦しい思いを抱えた上での言葉だからこそ、私たち大人にできるのは「苦しいときは休んでいいんだよ」と伝え、「1日休む」「午後だけ登校する」など、子どもの判断を尊重する姿勢を言葉と行動で示すことです。

避けたいのは「休むなら家で勉強しなさい」という言葉です。勇気を出して「休みたい」と言えたのに、心身を休めることが認められなければ、家でも居心地が悪くなり、親への不信感にもつながりかねません。