実家じまいのトラブルを回避するために

これらの事例を踏まえて、トラブルを未然に防ぐためのポイントをまとめます。

1.親が元気なうちに「意思」を確認しておく

実家をどうしたいのか、何を残したいのか。親御さんがしっかり判断できるうちに、意思を聞いておくことが何より大切です。エンディングノートを活用するのもひとつの方法です。

2.きょうだいや親戚間で話し合っておく

きょうだいがいる場合は、「実家をどうするか」「誰が何を引き取るか」を事前に話し合っておくことが大切です。また、いわゆる実家が“本家”の場合、自分たちだけでなく親戚の同意も必要かもしれません。意見の相違は、後になればなるほど解決が難しくなります。

3.住み替えを検討するならできるだけ早めに

実家じまいをして賃貸住宅への住み替えを視野に入れるなら、できるだけ早めに動き始めることをおすすめします。賃貸住宅への入居は、年齢が上がるほど難しくなります。審査の厳しさはもちろんのこと、住み慣れた土地を離れて新しい生活に順応しやすい元気なうちに住み替えできるようにしておきましょう。

4.片づけは早めに進めておくとベスト

親御さんがしばらく実家に住み続ける場合でも、片づけは早めに進めておくことをおすすめしたいです。モノがあふれた家は、落下物やつまずきなど事故のリスクもあります。Bさんのケースのように、売却が決まってから慌てるのは想像以上に大変です。親御さんが元気なうちに、使っていないモノから一緒に整理しておくとよいでしょう。

5.空き家の維持費を把握する

さまざまな事情から「とりあえず実家を残しておく」という判断をすることもあるかもしれません。その場合は、前もって年間の維持費を試算しておくことをおすすめします。どのくらい金額がかかるのか、その費用をどのように捻出するのかも家族で話しておくとよいでしょう。

青年と公園でくつろぐお年寄り
写真=iStock.com/pocketlight
※写真はイメージです

実家じまいの切り出し方

ただ、そもそも実家をどうするかという話題を「親になかなか切り出せない」という声も多く聞きます。そこで、話を切り出すときのヒントをいくつかご紹介します。

1.「自分ごと」として話を始める

「『将来、この家どうしようかな』って最近考えることがあって……」といった形で、自分の悩みとして持ちかけると、親御さんも構えずに聞いてくれることが多いです。