親のアドバイスが子どもに与える悪影響

ほかにも、子どもが親のアドバイスに頼ることには弊害があります。たとえ拙いやりかたでも、結果として失敗したとしても、自分で考えて行動した経験には必ず学びがあります。

その経験を糧にして、子どもは次に生かすことができます。

しかし、親のアドバイスをなぞるだけでは、子ども自身の思考力や問題解決力は育ちません。そのときはうまくいったとしても、同じような場面に直面すれば、また困ることになるでしょう。

賢い親の対処法

私が親御さんにおすすめしているのは、「あえてアドバイスしない」という選択です。

子どもは成長の過程で、嫌なことや苦しいことなど、たくさんの困りごとにぶつかります。けれど、それらはすべて、子どもにとってかけがえのない学びの機会です。

別のお母さんは、子どもから「部活でミスをして、先輩にひどく怒られた」と聞きました。

理由を聞くかぎり、先輩からの理不尽で一方的な言葉に、子どもはとても傷ついているようでした。親としては、ほかの部員の親と連絡を取って状況を確認しようか、それとも顧問に連絡をしようか……などと、何とかしてあげたい気持ちになります。

しかし、その親御さんはふと気づいたのです。

「あくまで自分はわが子の言葉を一方的に聞いたにすぎず、実際にどんな状況で何が起こったのか、正確に知る方法はない」のだと。そして、そのまま子どもを問い詰めることも、誰かに抗議することもせず、ただそっと見守ることを選びました。

高校生の女子バスケットボールチーム
写真=iStock.com/ferrantraite
※写真はイメージです