秋の過ごし方の8割は「過去問の整理」
学校に行き、友人たちと切磋琢磨して成長をしていくのは子どもたちです。だからこそ、志望校を決定する際には、偏差値だけでなく子ども自身が感じた学校や生徒の雰囲気、また学校の文化や空気感も尊重して決めることが、合格への道となります。また、模試の偏差値を現実的な指標として冷静に受け止め、子どもの希望や気持ちをくみ取りながら志望校を変えることも、中学受験を成功させる大きなポイントになります。
そして、受験直前期である9月〜11月の親の役割をひと言で表すなら、「子どもが迷わず、最大限の力を出し切るための環境を整えること」に尽きます。この期間には、やるべきことは山のようにありますが、その中でも8割を占めると言っても過言ではないのが過去問の整理です。
「いつ」「どの学校の」「どの教科を」「どう解かせるか」……。このスケジューリングを塾が全て担ってくれるわけではありません。大手塾では、スケジュールを提出すればコメントやアドバイスはもらえるでしょう。しかし、志望校ごとの傾向や子どもの弱点を踏まえた管理までしてくれるケースは少ないと思った方がよいです。参考までにわが家の過去問管理を紹介します。
(2)11月以降は第一志望に集中する期間にする。
(3)市販の過去問を1問ずつ切り取り、A4用紙に貼り付け、計算や図を描く余白をとれるように加工する。
(4)丸付け、得点計算は保護者が行う。
(5)過去問は10年分やるのではなく、直近5年を完璧に解いて、出題傾向を身につける。
「8割取れたよ」とごまかしてきた息子
なお、丸付けと得点を親が管理することは、受験直前で子どもに焦りがある場合は特に重要です。思った点数が取れないと、子どもは悪気がなくても「間違いをなかったことにする」行動に出ます。
実際、うちの息子が「今回は過去問8割取れたよ」と持ってきた答案を確認したところ、消しゴムの跡の下に、うっすらと残った最初の誤答が透けて見えたということがありました。
あと少しで受験本番なのに、思うような点数が取れないという悔しさと焦り、そして何より私に怒られるかもしれない……そんな思いで書き直してしまったのでしょう。自分の誤ちが見つかってしまい、おどおどしている子どもの様子に「この子はこれだけ焦っているんだ」という気持ちに胸が詰まる思いでした。
だからといって、書き直した問題をそのままにしていては問題を理解したことにならず、実力を測ることはできません。私は「間違えてもいい。その後、どうするかが大事だよ」と諭し、一緒に見直しをしました。
過去問を管理する3カ月は、親にとって裏方に徹する時間でもあります。派手なサポートではありませんが、この時期に敷いた整備されたレールの上を子どもはまっすぐ走っていくことで、合格へ近づいていくのです。


