「生徒にいい成績を取らせることは学校の責任」
ここまでの紹介を読むと、選ばれしエリートが集う学校のように思うかも知れません。
しかし、同校が生徒を受け入れるのは幼稚園から。入学する3歳時点で、将来トップ大学に入る素質がある子を見抜くのは難しいのが実情です。幼稚園生の選抜の基準は、本人の行動観察と、保護者が学校の理念に共感して子供をサポートする意思があるかどうかということ、そしてインターナショナルスクールであるため国籍のバランスぐらいのことだと言います。
それでも、「学習障害などの特別なサポートを必要とする子は難しいですが、それ以外の高いモチベーションを持ったお子さんでしたら、これまでほとんどの生徒を第一志望で受験した大学に入れることができています」と小牧孝子理事長は語ります。
「子どもの学習は、教師や学校の責任だと思っています。そのような思いでカリキュラムや教え方を見直し、改善を重ねてきたら、子どもたちがぐんぐん伸びていったのです」(小牧理事長)
成績優秀な生徒が持つ“スキル”を分析
具体的には、どのようなことを行ってきたのでしょうか。
「ゴールから逆算する形で、カリキュラムを見直してきました。ゴールというのは当校を卒業する時、つまり、『ディプロマ・プログラム(DP、16~19歳)』で優秀な成績を修めている生徒を徹底的に分析します。そして、その生徒が身につけている“スキル”を、どの子も身につけられるようにカリキュラムに落とし込んでいきます。私たちが作っているのは子どもたち全員を必ずこのレベルまで上げるという仕組みなんです」と、システムエンジニアとして働いた経験もある小牧理事長は語ります。
たとえば、DPで優秀な成績の生徒は、(当然のように思うかもしれないが)「自学自習ができる」し、「質問が多い」という特長があります。
そこでKISTでは、小学生に対し「ホームワークサポート」を提供しています。教職員の監督の下で、放課後に学校で宿題を終わらせるというプログラムです。そして、わからないことがあった時には自ら手をあげて質問しないと教師は教えないようにしているのだと言います。
「問題を解く手が止まって頭を抱えている生徒に『どうしたの?』と声をかける先生がいますが、それはダメです。自分から手を挙げなければ、教えてはいけないように指導することで、『自分は何が分からないのか』を自分の言葉で表せるように促していきます。これを小学1年生からやって、卒業時までには完全に習慣化させることを目指しています」(小牧理事長)
中学生になっても学習習慣がついていない生徒に対しては、放課後に「スタディホール」での自習が義務づけられています。こうして生徒全員の“自学自習”のスキル獲得を目指すのです。


