5月20日、一般社団法人・共同通信社は、就職活動中の女子大生に「不適切な行為」を行ったとして今藤悟・前人事部長を懲戒解雇したと発表した。不適切な行為の中身については説明していない。

だが発表の4日前、同社は「週刊文春の記事について」と題する文書を地方紙などに送り、「人事部長が就活生とホテルに入ることじたいが極めて不適切な行為であり、職員として不適格と判断しております」と謝罪。その中でこう記した。

〈弊社の前人事部長・今藤悟職員に関する記事が掲載され、加盟社の皆さまには大変ご心配、ご迷惑をお掛けしておりますことを深くお詫び申し上げます。週刊文春の記事は「就活女子大生をホテルに連れ込んだ『大手マスコミ』人事部長の名前」の見出しで、現在休職中の今藤・前人事部長が「就職活動中の女子大生に関係を迫った」「不祥事の隠蔽」「公平性を欠く入社試験」という内容でした〉

要は、週刊文春(5月23日号)にスッパ抜かれた揚げ句の解雇なのだ。文春報道によると、昨年末、人事部長だった今藤氏は企業説明会で知り合った女子大生を「作文を添削してあげるよ」と言って呼び出し、夕食をともにした。仕事の話は尽きず終電の時刻が過ぎていた。女子学生はマンガ喫茶に泊まるつもりだったが、今藤氏が「ホテルを取ってあげる」と申し出てホテルまでついてきた。

女子学生は何度も拒んだが、

〈今藤氏は力にものを言わせ、執拗に彼女に関係を迫ったという。「彼女が無防備すぎた面もあったかもしれませんが、彼女は卑劣な行為を決して許せなかった。事件後、今藤さんを訴えたいと漏らしていました」〉(週刊文春から引用)

文書を読んだ新聞社の幹部が呆れる。「大手マスコミが社員の不祥事について、取引先に釈明文を送ることじたい前代未聞だ。人事部長の肩書を利用してホテルに連れ込むなど言語道断。個人の問題で片付けられず、社として謝罪と釈明をせざるをえなかったのだろう。だが文書は一方で、文春報道を“伝聞に基づいた記事”と揶揄したり、隠蔽や不公平な入社試験という報道に対して“まったくの事実誤認”と強調し文春に強く抗議する方針、などと居直っている印象を受けた」

同社は石川聡社長の報酬減額などの処分も併せて発表したが、こんなトンデモ男を、よりによって人事部長に据えた経営陣の見識を疑わざるをえない。