あの日に帰れます:若々しさをキープ! サプリメントが大人気

【ファンケル】売上高の約45%占めるシニア/関節強化など低下した身体機能を高める健康食品の品揃えを進めている。

サプリメントや機能性食品といった健康美容食品は市場規模が約1兆7800億円(12年予測・富士経済調べ)あり、シニアのニーズが高い代表的な商品だ。とくに今のシニアは「自分の健康は自分で守る」「若々しくいたい」という意識が高く、彼らをターゲットにした“あの日に帰れます”商法は活況を呈している。

ファンケルは、40代までの客層をコアターゲットとしてきたが、ここへきて50代以上重視に大きく舵を切った。「既存顧客のニーズが高齢化につれて変わってきた。それに、新しいシニア顧客を獲得していかなければ、成長戦略を描けない」と同社の鶴崎亨・取締役事業・商品戦略本部長は説明する。同社の推計によると、サプリメントの年齢別売り上げ構成比は現在、60代以上だけで約45%を占めるという。シニア市場は深掘りする余地がまだ大きいと見ているわけだ。

まず化粧品部門では、今年3月から初のシニア向け化粧品「BCライン」シリーズを投入した。加齢によってシミ、シワ、タルミなどが同時に現れる肌の「複合トラブル」に対して、集中ケアができる高機能商品群を構成している。

大きく変わるのは健康食品部門。これまで美容・ダイエット関連商品を主力としてきたが、ラインアップを刷新、シニア向け商品を拡充する。「グッドエイジングを旗印に、低下した身体機能を高める商品や老化を抑える商品、健康バランスを整える商品を揃えていく」(鶴崎氏)。現在、関節強化や免疫力回復、アンチエイジングなどのサプリメントがシニアに人気だという。