フランクリン・コヴィー社の「7つの習慣」セミナーは、これまでに20万人以上が受講。そんな同社が提供する最新のリーダーシップ研修とは。
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図13・14(図表提供=フランクリン・コヴィー・ジャパン)

チームに信頼が築かれ、意義あるミッションとビジョンを掲げたら、次にリーダーが取り組むのは、システムの創造である。

システムとは、業務プロセスや意思決定のしくみを明確にしたもので、組織を整えるうえで欠かすことはできない。そのポイントを示すのが図13である。コアプロセス、組織構造、人材育成システム、情報システム、意思決定ポリシー、報奨制度という6つの点について、リーダーはそれぞれ適切なシステムを構築していく。すでに既存システムが回っている場合は、まず現状のシステムを明確にし、必要に応じて見直しをしていくことになる。

すべての組織は、そのシステムに応じた結果が出るものである。たとえリーダーが正しい目標を定めても、目標に合わないシステムが働いていれば達成を妨げることになる。例えば、メンバーに協力し合うことを求めながら、報奨制度が内部の競争を促している状態。あるいは、高い信頼関係を求めながら、官僚的な制度がメンバー相互の不信感を生み出している状態。これらは目標に合わないシステムが招いた結果である。

多くのリーダーは既存のシステムは修正しにくいと誤解している。しかし、自分のチームをどう発展させるか、誰をどのポジションに置くかなど、リーダーにできることは少なくない。システムやプロセスに関与し、成功するシステムをつくりあげるのはリーダーの責任である。

組織のミッション、ビジョン、戦略を強化するためのシステムや体制を設計し、実行していくことを私たちは「アライメント」と呼ぶ。ばらばら組織をまとめ、目標達成をめざすアライメントがリーダーには求められる。