これだけは知っておきたい坐禅&瞑想の基本

読売新聞/AFLO=写真

ひと口に坐禅といっても寺の宗派によって、実践法が若干異なる。代表的な宗派は臨済宗と曹洞宗だ。

坐禅が初めてであれば、どちらを選んでも構わないが、以前に体験したことがあるのであれば、同じ宗派の坐禅会を選んだほうが違和感がないだろう。

臨済宗と曹洞宗で大きく異なるのは、座る向き。臨済宗は通路に向かって座るが、曹洞宗は壁に向かって座る。また、曹洞宗はひたすら座ることに意義がある。一方で、臨済宗は禅問答のような問題を与えられ、坐禅を組みながら、その問いの答えに考えをめぐらす。ただ、一般向けの坐禅会ではそこまで実践することは少ない。

仮に家の菩提寺が曹洞宗であったとしても、坐禅会を曹洞宗で受けなければいけないという制約はない。自分の好みで選んでOKだ。

真言宗では、坐禅ではなく、阿字観と呼ぶ。これは瞑想法の一種。梵字の「阿」が書かれた掛け軸の前で座り、「阿」の字に集中することで心を整える。

坐禅会や瞑想会に参加する場合は、事前に寺に問い合わせをしよう。一般に公開している坐禅会でも、寺の方針や担当の僧侶によって、教え方が異なる。「初心者も受け入れるが、教えは厳しい」などという寺もあるので、自分の希望に合っているかどうかを確かめよう。

また、服装についても、確認を。ジャージを持参するのか、作務衣が必須なのか、寺によって異なる。また、お経を読む寺では経本を事前に用意する必要がある。

女性の場合は、着替えのための更衣室があるのか、併せて確認しておくと、安心だ。