事業は何から始めればいいか。起業家の遠星誠さんは「起業はマネからはじめるべきだ。そのための情報収集に最適な方法は、テレビ番組のニュースを見ることである。テレビ番組には、その国で今、何が流行っているのか。ビジネスとして手掛けられるものがあるかの情報が集まっている」という――。(第2回/全3回)

※本稿は、遠星誠『100万円のスモール・ビジネスを3年以内に3000万円で売却する ミニマム・イグジットの教科書』(イースト・プレス)の一部を再編集したものです。

ニュース番組を見る人のイメージ
写真=iStock.com/Tero Vesalainen
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「身の丈ビジネス」の立ち上げ方

本稿では、ミニマム・イグジットのために立ち上げるべきビジネスの具体的なイメージをお伝えします。

先にお伝えしておきますが、ビジネスでは失敗がとても大切です。失敗からしか学べないことがたくさんあるからです。私もたくさんの失敗をしましたし、みなさんもビジネスをするなら、失敗は避けられないでしょう。

失敗すること自体は、まったく問題ありません。問題なのは、再起が不可能なほどの失敗をしてしまうことです。

では、失敗を再起できる程度にとどめるには……?

答えはやはり、スモールビジネスから立ち上げることです。もちろん「ビジネスの小ささの定義」は人によって異なるでしょう。もう少し正確に書くと、用意できる資金によって違ってきます。仮に手元に1億円のキャッシュがあるならば、相当大きな失敗をしても立ち直れますが、そういう人は少なそうです。

最初の会社は、もし失ってしまっても、もう一度チャレンジできるくらいの資金で立ち上げてください。ここで大きすぎるビジネスを立ち上げると、失敗したときに再起できないだけではなく、そもそも最初から経営自体がコントロールしきれない可能性があるのです。

もし飲食ビジネスを手掛けたいなら、まずは小さいお店を一つ作るところからはじめます。土地や街を大規模に開発する不動産ディベロッパーを目指すなら、まずはコストが小さい不動産仲介業からはじめてください。

このように、まずは小さく、小さく動きだしましょう。大きな夢も、小さな一歩からはじめることが大切なのです。