うまく話せる人と話せない人は何が違うのか。緊張しいから話し方のプロになった丸山久美子さんは「誰かに何かを話していて『で?(何が言いたいの?)』と言われたことがある人は、『話し始め』に気をつけるといい。1分スピーチやプレゼンなど、1人で話すシーンでは、つい背景事情の説明から話し始めがちだが、『結論としては』という言葉から話し始めると、シンプルにまとめやすくなる」という――。

※本稿は、丸山久美子『緊張しても「うまく話せる人」と「話せない人」の習慣』(明日香出版社)の一部を再編集したものです。

木製の人形を使った話の内容が伝わらないイメージ
写真=iStock.com/BBuilder
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うまく話せない人ほど、背景事情から話し始める

朝礼で、「昨日の出来事」をテーマに1分スピーチをすることになったとしましょう。

毎日顔を合わせている同僚の前だとしても緊張しますよね。

たった1分と言えど、できることならうまく話したいものです。

例として、2種類の話し方をご紹介します。

まずは、よくありがちな、うまく話せていない人の例から紹介します。

「初めてマラソン大会に出場したのですが、スタートで出遅れてランナーの波にのまれて転んでしまったんですが、何とか立ち上がって、5kmほど走ったところで給水所が見えてドリンクを取ろうとしたのですが、手が届かず取り損ね、そのまま走ることになって、喉が渇いた……もう限界だ……とリタイアすることを考えたのですが……」

……実にまどろっこしいですね。

対して、うまく話せる人の例をご紹介します。

「初めてマラソン大会に出場したんです。結論としては、無事にゴールすることができました! でも、トラブル続出でした。まず……」

これなら、これからどういう話になっていくのか、聞いていてわかりやすいですね。

2つの話し方の大きな違いは、「話し始め」です。

うまく話せない人ほど、背景事情から話し始めます。

うまく話せる人ほど、先に結論を伝えます。