安倍派の裏金問題で、岸田首相が岸田派の解散を発表するなど、派閥解散の動きが広がっている。なぜ派閥を解散するのだろうか。元厚生労働大臣の舛添要一さんは「派閥さえ解散すれば支持率が上がると考えたのだろう。派閥の存在理由がなくなっているのは事実だが、問題の核心はそこではない」という――。

本当に「派閥の存在こそが問題」なのか?

自民党の派閥のパーティー券問題で、永田町が揺れている。

安倍派、二階派、岸田派に政治資金規正法違反の疑いが持ち上がり、岸田首相は岸田派の解散を決めた。問題がなかった麻生派と茂木派は解散しないが、安倍派も二階派も同様に解散を決めたほか、森山派も解散を決定した。

こうして、「派閥の存在こそが問題」ということになってしまった。

ただ、問題の核心はそこだったのだろうか。

そもそも自民党の派閥とは、自分たちの領袖を首相にすることが目的の集団である。

親分が首相になれば、子分が大臣になれる可能性が高まるので、所属議員たちは汗を流す。

「カネとポストの配分単位」としての派閥

派閥は「カネとポストの配分単位」である。派閥の領袖は、部下に政治資金を配り、選挙を助ける。かつての派閥はそういうものであった。

しかし、今は、政治資金パーティーが集金手段となっている。

パーティーでシャンパンのグラスを持つ男性
写真=iStock.com/Sergey Spritnyuk
今は政治資金パーティーが集金手段(※写真はイメージです)

一般的に、派閥の規模に比例して、大臣、副大臣、政務官のポストが配分されるので、派閥は、所属する議員の数を増やそうとする。当選6~7回にもなって大臣になれない議員は、派閥の推薦枠でなんとか閣僚になろうとする。

タテマエを言えば、派閥とは政策集団であり、同じような考えを持つ政治家が集まるはずのものだ。たとえば、岸田派はハト派、安倍派はタカ派というようなイメージである。

しかし、今の派閥は、政策を基準としたものではなくなっている。