非共産系の野党が結集していた

今のように自民党が国民の批判を浴びれば、野党に対する期待が膨らむはずである。しかし、世論調査を見ても、自民党の支持率は下がっても、野党の支持率は上がらない。増えているのは、「支持政党なし」、いわゆる無党派層である。

親指を下に向けるビジネスマン
写真=iStock.com/kieferpix
野党の支持率は上がらない(※写真はイメージです)

私が麻生内閣の閣僚だったときの2009年夏の総選挙で、自民党から民主党に政権が交代した。

非共産系の野党が一つの大きな塊、民主党に結集していたことが大きい。

民主党は、非自民・非共産を旗印に、「政権交代」の4文字で勝利したのである。

野党には政権を担う意欲も能力もない

ところが今、かつての民主党は立憲民主党と国民民主党に分裂している。さらに前原誠司氏のグループも新党を作った。日本維新の会という与党か野党か分からない政党も勢力を増している。

自民党、公明党が下野したとしても、今の野党が連立政権を組み、自公政権より優れた統治をできると考える有権者はほとんどいないだろう。

私は、2007年夏から2009年夏まで、安倍、福田、麻生の3首相の下で閣僚を務めたが、当時は、民主党が参議院を牛耳る「ねじれ国会」であった。

法案が衆議院で通っても、参議院で否決されるという状況で、大臣としては苦労したものである。

そのような緊迫した状況では、派閥推薦で大臣を決めるなどという緊張感のない人事は不可能であった。

今回の派閥のパーティー券問題で問われているのは自民党の姿勢であるが、実はそれ以上に問われているのが、野党に政権を担う意欲も能力も無いことだ。