「今日のゴミ当番は?」迷ったら自分が行くべき理由

そうやって気をつけていないと、日常生活の責任のことですぐ腹をたててしまう。

いったん気分が落ち込むと、一日にやるべきことが1000件もあるんじゃないかと思ってしまう。もちろん気分がいいときは、その数字は半減する。

考えてみると、自分がやることや果たすべき責任のことは簡単に思い出せるからふしぎだ。でも、同時に、私の妻が日常やっていることはすぐに忘れてしまう。なんて都合がいいんだろう!

リチャード・カールソン、小沢瑞穂訳『新版 小さいことにくよくよするな!』(サンマーク出版)
リチャード・カールソン、小沢瑞穂訳『新版 小さいことにくよくよするな!』(サンマーク出版)

自分がやるべきすべてのことをチェックしつづけていると、なかなか充足した人にはなれない。だれがなにをやるのか、どっちが多くやるのか、そんなことばかり考えていると憂鬱ゆううつになるだけだ。じつは、これこそが「小さなこと」なのだ。ゴミを出すのはだれの番かとあれこれ考えるより、自分でさっさと出して家族の責任を1つでも減らしてやったほうが、もっと人生は楽しくなる。

この戦略にたいして強い反論があるだろう。そんなことをしたら利用されるだけだ、と。

それは、自分の正しさを主張するべきだというのと同じようなまちがいだ。ほとんどの場合、自分の正しさは重要ではなく、あなたがほかの人たちより何度か多くゴミを出すのも重要ではない。

ゴミ出しみたいな小さいことにくよくよするのをやめれば、本当に重要なことについやす時間とエネルギーがつくり出せるというものだ。

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