「DMと電話」は自分たちで努力できる

特にチームの場合は、「DM」や「電話」の量を増やすことは難しくはありません。現に前日と翌日にはどちらもKPIをクリアしていますので、物理的に困難なことはないと考えられます。

一方、「アポ」や「面談」は相手があることですから不確実性が出てきてしまいます。その点、上流の「DM」と「電話」を増やすことは自分たちが如何ようにも努力することができます。

同様にSTEP1で設定した人事の月次の行動目標から日次の行動目標を図表6のように割り出してみましょう。そしてこちらもチームの日々の実績を図表7のように記録していきます。

【図表6】日次のチームのプロセス目標(人事の場合)、【図表7】日次のチームの実績(人事の場合)
出典=『数値化の魔力

営業の場合と同様に、KPIと実績を比較します。すると10月1日と10月3日の「応募」と「書類選考」がKPIに達していないことがわかります。

「施策」は職種や部門によって柔軟に考える必要がある

ただ、人事における「応募」と「書類選考」は、営業における「DM」と「電話」に対して、不確実性が高くなります。

営業における「DM」と「電話」は自分たちの努力次第で量を増やすことが容易ですが、人事における「応募」と「書類選考」は相手があることですので、不確実性が高いのです。

したがって人事における「応募」と「書類選考」を増やすためには、媒体の使い分けの見直しなどを行う必要があります。

たとえばエージェント経由の応募のほうが求人サイト経由の応募よりも割合が大きいのであれば、エージェントの数を増やすことで「応募」と「書類選考」の量を増やせる可能性があります。

このように、「行動の量」を増やすための施策は職種や部門によって柔軟に考える必要があります。ただし、まずは上流から改善していくことがセオリーとなります。