世界4周目は、次世代の子供たちへの投資も画策中

そして2023年末から始めた世界4週目。今は仕事の引き合いは多いが、そのうち競合が出てくれば仕事量が減る可能性もある。デジタルノマドの仕事は常に安定的ではない。そこで次は一段視座をあげることにした。

「これまで片道きっぷを買っただけで、ほとんどノープランの旅をしてきましたし、英語が通じない国で飛行機に乗れないこともありました。さまざまな制約はありますが、今度は世界一周のエアチケットを買って、ファーストやビジネスクラスにも乗ってみようと思います。そして世界中のコリビングを回るために、あえて1年先のプランを事前に作るつもりです。現時点ではコロンビア、ペルー、メキシコ、カナダ、フランスでのコリビングプログラムに参加が決まっています。あとは突発的に面白そうなお誘いがあったらすぐに動けるように、3カ月ほど余白期間を設定します」

昔から憧れていた世界を旅しながら働くライフスタイルを確立することができ、会社員時代の焦燥感がなくなった。それゆえ徐々に心が満たされてきているという。

COLOVE FUKUOKAでは、外国人ノマドたち日本語を教えた
撮影=東野りか
COLOVE FUKUOKAでは、外国人ノマドたち日本語を教えた

世界4周目でようやくその多幸感を人にも分けられたら、という気持ちにもなった。特に次世代の子供たちにバトンを渡し、新しい何かを起こせたらという願いがある。

「まだうまく言語化できていないのですが、世界の子供たちが描くアートなどに投資して、持続可能な社会貢献プロジェクトを構築することができたらと思っています」

さらには、今回初めて日本からフリーズドライの味噌汁、出汁、麹などを持っていくことにした。1カ月に1カ所住むので、丁寧な暮らしを目指したい。そのためにはまず食生活から改善していきたいとも。

「ゆくゆくは、和食や発酵食品の会社をスポンサーにして、世界中どこにいても日本食が届くようにしていきたいです。そして自然にできるだけ多く触れ、プール、散歩、トレッキングといった運動も毎日心がけたいですね。デジタルノマドは心身ともに健康であってこそのライフスタイルですから」

地球4周目のAkinaさんの旅は始まったばかり。より多くの海外のデジタルノマドに日本に来てほしいので、300人以上連れてくる――。それを2024年のミッションの一つにするそうだ。

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