振り回されていると感じるのは、相手を説得できないから

そんなときは、自分の思考や行為などを客観的に把握し、認知する「メタ認知」を試みれば、自分をしっかりと守ることができます。

①類型化することで客観的に相手の分析を試みる。

「この上司はすぐに『いまの若いやつは……』って嘆くけど、新しいことが嫌いなタイプなのかな?」などと分析してみる。

②相手の心理分析を試みる。

「険しい表情をしているけど、ストレスがたまっているんだろうな」などと内面を推測してみる。

①や②の方法によって話している内容から気をそらすことで、心理的な不安が減り気持ちが軽くなります。

メンタルヘルスのコンセプト
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他人に振り回されないための最初の一歩

なにかに「振り回されている」と感じても、案外自分の考えや答えは、はっきりしている場合があります。

「でも、その考えや答えを優先できない……」。そんなときに感じるジレンマが、まさに「振り回されている」という感情ではないでしょうか。

人間関係でいうと、「誰かに振り回されている」と思うのは、自分とは違う考えに従うことが納得できないからでしょう。

自分にはほかの考えがあるのに、それができない。選んだ答えに自信を持って「わたしはこうする!」と明確にいえない状態が、「誰かに振り回されている」という気持ちにつながるのだと思います。

そんな状況を打開するには、やはり自分の考えをきちんと整理し、「どうすれば相手を納得させられるのか」を考える必要があります。

中野信子『感情に振り回されないレッスン』(プレジデント社)
中野信子『感情に振り回されないレッスン』(プレジデント社)

相手を説得できない説明能力の不足や、自信のなさ、口下手や経験不足……。そんな自分が、相手に「なめられてしまう」から、「あの人にいつも振り回される」などという不平不満につながってしまうのだと思います。

つまり、この場合は相手の意見に従うことが嫌だというよりも、相手を説得できない自分のことのほうを、嫌だと思っているのではないでしょうか。

そんな状態をなくしていくには、「自分はどんな答えを選びがちなのか?」「どんなことをされると振り回されていると感じるのか?」など、まずは「己を知る」ことが解決の一歩となるのです。

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