背徳感漂う香りの青森県産ニンニク

一般に販売されている冷凍ニンニク入り餃子の多くは、中国など外国産の比較的安価なニンニクを使用しているが、東スポ餃子に入っている青森県産は仕入れ価格がその5〜10倍はする。特に青森県産のニンニクには独特の甘みもあるため、ニンニクのパンチ力を感じさせながらも、ニンニク特有の辛味が少なく、香りがいいうえにニンニクの甘みも感じられる味わいになっている。

実際、フライパンで焼いて食してみても、焼いている最中からニンニクの匂いがキッチンの中に濃厚に漂う。しかし、それは決して嫌な匂いではなくむしろビールなどのアルコールを欲する魅惑的で背徳感漂う香りだ。

調理中からニンニクのニオイが漂う「東スポ餃子」
画像提供=東京スポーツ新聞社
調理中からニンニクのニオイが漂う「東スポ餃子」

味は謳い文句の“マシマシ”のニンニクを感じるが、それほど刺激は強くなく、肉と野菜の甘みの中にさらにニンニクの甘みも加わり、絶妙なバランスが保たれた具材のおいしさが際立つ。

しかも、通常の3倍のニンニクが練り込まれている割には、食した後のニンニク臭もマイルドに感じられる。ニンニクはちょっと苦手という女性や子どもにもウケること間違いない味わいだ。それもこれも青森県産のニンニクにこだわった結果なのだろう。

本気のPRが奏功し、メディアで話題に

「東スポ餃子」のお披露目として、自社での試食会を行ってから九州・福岡市では地元の人気ラーメンチェーン店にプロレスラー大仁田厚、アイドルグループ「HKT48」の坂口理子、山下エミリー、村川緋杏らを呼んでの試食会、中京・名古屋市では高須クリニック名古屋院の高須幹弥院長とアイドルグループ「SKE48」の熊崎晴香、太田彩夏が参加してのマスコミ発表会&試食会など、各地でさまざまなPR活動を行った。

それらが奏功し、さまざまなメディアでも「東スポ餃子」が取り上げられた。2022年4月には、その1年前に東スポのリストラをスクープした『週刊文春』までが、《盛るのは話だけではなかった…東スポが生き残りをかけたニンニクマシマシ「東スポ餃子」》と、記事で紹介するほどだ。

リストラ騒動の裏で進んでいたプロジェクト

ここまで話題になり売り上げが伸長してきた「東スポ餃子」だが、そもそも新聞社の東京スポーツが“「東スポ餃子」プロジェクト”を立ち上げたきっかけは何だったのか。

2021年10月に「東スポ餃子」の発売を開始したということは、企画を検討してから発売までの準備期間を、短く見積もっても早期退職制度で多くの社員との丁々発止の直後にはスタートしていなければならないのだ。

とすると、リストラを実施する前からこのプロジェクトは水面下で進んでいたことになるはずだが、「東スポ餃子」の企画販売を先導した東京スポーツ新聞社取締役編集局長の平鍋幸治氏は新規事業のスタートについて、次のように語り出した。