幸福の科学の「法話を聞いて免疫が上げる」というウルトラC

しかし、そんなふうに多くの教団が新型コロナウイルスとの“自粛の戦い”を迫られている中、ひとり気を吐く勢いなのが幸福の科学だ。3月下旬現在、教団の公式ホームページを見ても特に「自粛のお知らせ」などは掲載されておらず、それどころか直近の式典やセミナーの案内などが日々更新されている。教団トップ・大川隆法総裁も信者に対する法話などを続けている様子で、教団関係のニュースサイト「ザ・リバティweb」には、「法話を聞いて免疫が上がる」などといった文字すら躍っている。

「うらやましいとも、うちも真似してほしいとも思わないが、やはり創業オーナー(大川総裁)が健在である教団には、いろいろな意味で勢いがあるんだなあと思わされる」(前出の生長の家古参会員)

創価学会信者「もう世の中は宗教を必要としていない」

ザ・リバティwebによれば、2月下旬や3月中旬に行われた大川総裁の法話には、1000人を超える会員らが詰めかけたという。「第三者的に見れば、大丈夫なのかと思うのが自然だろう」(同前)が、果たして今後どうなっていくものなのか。

ただ日本の新宗教全体の、まさにその“今後”に関し、ある創価学会の3世会員は、「僕は祖父や親が学会員だったから入会しているだけの人間」と前置きしたうえで、冷ややかにこう言う。

「医学が未発達だった昔の時代には、確かに病気を治すために人々が宗教にすがり、宗教者も彼らを励ましてきた歴史があったと思う。でも現代、少なくとも先進国で、病気になった人がまず宗教に頼る意味はない。いま新型コロナウイルス対策として多くの宗教団体が唯々諾々と活動を停止している状況は、間違いなく宗教の存在価値そのものに大きな影響を与えると思う。率直に言えば、もう世の中は宗教を必要としていないことがはっきり認知されるんでしょう」

世界を覆う未曽有のウイルスは、果たして世の宗教地図をいかに変えるのか。

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