「新たな感染は出ていない」と発表直後に感染者が増加

中国湖北省武漢市で「新型肺炎」が集団発生している。

武漢市の発表によると、最初に肺炎の患者が見つかったのは昨年12月8日だった。その後、発熱と呼吸困難を訴える患者が相次ぎ、市衛生当局などが調べたところ、病原体はこれまで発見されたことのない「新型コロナウイルス」と判明した。

写真=時事通信フォト
新型コロナウイルスが原因とみられる肺炎が発生している中国・武漢から成田空港に到着した人たち=2020年1月16日、千葉県成田市

武漢市は当初、「今年1月3日以降、新たな感染は出ていない」と発表。しかしその後、市内で感染者が増え続け、18日時点で45人、このうち61歳と69歳の男性2人が死亡した。

翌19日には「新たに17人の感染を確認した」と発表。感染者は計62人となった。さらに20日、「新たに1人が死亡した」「武漢市内で新たに男女136人の感染を確認した」「北京市と広東省でも新たな感染が見つかった」と発表した。

これで20日現在、武漢市内の感染者は198人となり、うち死者は計3人。18日からわずか3日間で感染者が150人以上も増えたことになる。

なお、ウイルスや細菌などの病原体に感染していることが判明すると「感染者」、発症すると「患者」と呼ばれる。