ビーフステーキと陛下のバイオリン

陛下がお見えになり、3人でお茶をいただきながら話していると、上皇陛下と美智子さまがいらっしゃいました。上皇陛下はスーツ姿で、美智子さまの後ろには、中学生の秋篠宮さまと幼稚園生の清子さま(紀宮さま)もいらっしゃいました。ご家族は30分ほどで退室され、陛下と私たちは日が暮れるまで会話を楽しみました。

アンドルー・B・アークリー『陛下、今日は何を話しましょう』(すばる舎)

夜になってそろそろお暇しようと思っていたら、陛下は「夕飯を食べていきませんか?」とおっしゃり、予想外のことで感激しました。和室の食堂へ移動して、掘り炬燵式の大きなテーブルでおせち料理とビーフステーキをいただきました。

食後は音楽室に戻り、陛下はバイオリンを弾かれました。陛下のバイオリンを初めて聴き、上手なことに感心したことが当時の日記に残っています。

オーストラリアに帰国してからは、陛下と手紙や年賀状のやりとりがつづきました。私はメルボルンの高校を卒業すると、東京外国語大学に留学して、陛下との交流がふたたび始まります。20歳を過ぎてからは、陛下も私も好きなお酒をご一緒するようになりました。

初めてお会いした日から45年近くが経ち、天皇陛下は今年59歳になられました。10月22日に「即位の礼」を迎えられ、これからご公務に忙しい日々を送られることでしょう。雅子さまとともに末永く元気にお過ごしになられることをお祈りしています。

(構成=チームTOGENUKI)
【関連記事】
執拗に"秋篠宮家叩き"を続ける新潮社の行く末
眞子さまの結婚問題に誰もが口を挟むワケ
紀子様が文書で「眞子と圭」の結婚に触れた真意
紀子さまの笑顔はなぜ女性に嫌われるのか
「子を東大に入れた私を褒めて」という親のエゴ