万人ウケしなくても大丈夫

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わたしのリサーチでは、こちらからの提案が特化していても、届けられる市場は大きいということだ。アメリカ国内だけでもママさんブログは400万以上あるし、フェイスブックを日常的に使っている16億のユーザーのうち、どの所得層でも大半は女性だ。女性はネット上のやり取りが男性に比べ1.5倍あり、チャリティーへの寄付も女性の方が頻繁に行う。わたしの理想的な顧客は、政治キャンペーンや、非営利団体、財団、あるいは女性が普段気にしている商品や問題を扱う企業など、多岐に渡る。

それでも、競合するであろう会社は3つのタイプが考えられるし、どれも分野が違う。インフルエンサーを使ったマーケティングに特化した宣伝広告会社と、SNSとコンテンツマーケティングに特化したデジタルエージェンシー、そして非営利団体または財団、政治キャンペーンに特化したソーシャルインパクトの会社だ。

競合の噂に目を光らせる

実際に競合している相手、あるいはこちらが顧客を勝ち取れると考えている会社はだいたい8社になる。競合相手や協力者、先行モデルになる相手には、動きを探るためにグーグルアラートやメンションなどの追跡機能をつけて、相手側でわたしの会社が話題になっていないか、どんな話をしているか探っている。こういったオポジション・リサーチ〈対立相手にとって不利な情報の収集〉のおかげでうまく立ちまわれるのだ。そのせいでFOMO〈見逃し不安〉に襲われることもままある。しかし、現実を知ることはとても参考になる。

わたしは業界の知り合いと週に一度の会合を開くが、競合相手の噂に目を光らせている。今、相手は何をやっているか? あの会社はあまりよくないよ、って話題になってはいないか? 何より、どうやったらうちの会社が目立てるか? わたしたちが大手に勝てるニッチを探し当てることが、もっとも大事なのだ。

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