2016年1月14日(木)

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自宅で看るか、施設ならどこに頼るか。介護パターンの選び方によって、家族のお金と心の負担に大差がつく。実例を通して「わが家のベスト」な選択を考えよう。

「高齢の単身者や夫婦が安心して暮らせる」、また「在宅介護をしてきた家族の負担をなくすとともに安心できる」住居として注目されているのがサービス付き高齢者向け住宅である。

サービス付き高齢者向け住宅は、超高齢化社会のニーズに対応して整備されるようになった新たな住まいの形態で、国交省と厚労省が共同所管となり、60万戸を目標に増やしていくという。自立生活ができる人、要介護度が低い人向けではあるが、特養への入所が困難な今、選択肢に入れたい住宅だ。

いわゆる老人ホームと異なるのは賃貸契約であることと、入居費用が比較的安いこと。価格は施設によって異なり、高額なケースもないわけではないが、入居金は0~30万円程度、月額利用料は15万~20万円程度が多い。しかも居室スペースは原則25平方メートル以上で、十分な広さがある。

利用対象者は原則60歳以上の自立、または要支援・軽度の要介護者。住居形態は通常の賃貸住宅と同じだが、高齢者への配慮が施されている。まず、手すりの設置や段差解消など、設備がバリアフリーであること。また、ケアの専門家が日中常駐し、入居者の安否確認と生活相談を行うことが標準サービスになっている(常駐しない時間帯は緊急通報システムで対応)。

こうしたサービスが付いた住宅は、年老いた親を持つ家族にとって大きな味方。家族は高齢の親をひとりにしておけないという悩みを抱えている。コンロに火をつけたまま忘れることもあるし、突然の体の不調も心配だ。

サービス付き高齢者向け住宅に親が入居していてくれれば、家族のそうした精神的・肉体的負担も軽減できるわけだ。

基本は自分のことは自分でできる高齢者が対象なので、食事や介護などのサービスは選択制。必要なものを外部(または内部)の業者に提供してもらう、在宅で介護サービスを依頼するのと同じシステム。そのための費用は別途でかかる。月額利用料のほか、5万円程度は見ておく必要があるだろう。元気である人ほど、月々の小遣いが必要なことも忘れずに。

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