2015年8月20日(木)

リーダーシップは研修で身につくか?

PRESIDENT 2015年2月2日号

著者
中原 淳 なかはら・じゅん
東京大学大学総合教育研究センター准教授

中原 淳1975年、北海道生まれ。東京大学教育学部卒業、大阪大学大学院人間科学研究科、米国・マサチューセッツ工科大学客員研究員などを経て、2006年より現職。著書に『職場学習論』『経営学習論』『プレイフル・ラーニング』(共著)など。

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東京大学 大学総合教育研究センター准教授 中原 淳 構成=井上佐保子
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どの山に誰とどうやって登るのか

リーダーシップは、チームで仕事を成し遂げるために、そして会社で昇進、昇格していくためにも不可欠な能力です。企業のトップはしばしば「これからは君たちがリーダーシップを発揮してほしい」などと社員に熱く語りかけますし、多くの企業、組織で、「リーダー研修」「リーダーシップ研修」が行われています。

しかし、これほどリーダーシップが求められている割に、求められているリーダーシップの中身がなんとも曖昧です。「あの人、仕事はできるけど、どうもリーダーシップに欠けるんだよな」などと、業務遂行能力とはまた別の能力、人間力や資質のようなものだと思われている節もあります。組織内で活躍していくためには非常に重要な能力であるにもかかわらず、その能力を測る方法も特にないようです。

いったい、リーダーシップとはなんでしょうか? そして、リーダーシップは研修で身につけることができるのでしょうか。今回は、リーダーシップについて考えたいと思います。

学問的には様々な定義がありますが、僕が最もしっくりきた定義は、ヤフーの宮坂学社長が、かつてお使いになっていたメタファです。曰く「リーダーシップとは山登り」である。宮坂社長の慧眼に敬意を表し、この記事では「山登り」のメタファでリーダーシップを考えてみましょう。

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