大手商社よりも「1桁多い」高収入

「お金より時間」という点には、2人の子供を育てながら外資系ファンドでアナリストとして活躍した、森洋子さん(仮名)も同意する。

「時間節約のため、食品などは多少高くても、都心の高級スーパーで買ってしまうことが多いですね。会議があると、その途中で抜けて買い物することもあります」

森さんの場合、アナリストになる前は事務職で、とくに給料が高いわけではなかった。それでも出産で退職することは考えなかったという。

「退職してしまうと、たとえ2、3年でも、キャリアに大きなマイナスになります。ですから、たとえ一時的に持ち出しになってもいいと割りきって、ベビーシッターやハウスキーパーを頼み、勤めを続けました。その後、アナリストになってからは、月に半分は出張で家にいない状態だったので、家事をアウトソーシングしなければ、どうにもなりませんでしたね」

斎藤京子さんのお金の習慣

お金への関わり方はどうだろうか。

「再就職して自分のお金ができるようになってから、株式投資を始めました」というのは斎藤さんだ。もっぱら優待狙いで、好きなブランドの化粧品会社や外食企業の株を買い、株主優待の製品や食事券をもらうという。

「株主優待が充実している会社の株は、権利落ち日(権利を得るための取得最終日の翌営業日)になると大きく下げるときが多いので、そういうときを狙って買い、そのまま持っています。株価が下がっても売らないかぎり損はしませんし、持ち続けている間は優待を受けられますから」

ほかに利用しているのが、百貨店の「積立サービス」。これは各社の「友の会」に入会し、毎月一定の金額を振り込むと、その百貨店で使えるプリペイドカードや商品券がもらえるというサービスだ。

「月1万円なら年間で13万円分、月3万なら39万円分をもらえるので、同じデパートをよく利用する人にはお得です。私の場合、通勤途中に食品売り場が充実した百貨店があるので、そこの積立サービスを毎月しています。残業して夜7時半ぐらいになると、デパ地下の食品類はセールスで値引きしているので、買って帰ります。時間とお金の節約になりますよ」