「お金のため」に働くのが嫌

それに対して夫は、結論である「働くのが嫌」というところにスポットを当てるので、話はなんとなくかみ合わず、理解できず、理解されず、お互いに「お金のことでもめた」というストレスになってしまうのです。

実は、「○○しなきゃいけない」という言葉の奥には、義務感や恐怖感が隠れています。その行動の先には、達成感や幸福感がないのです。

たとえば、仕事で企画書をつくることになったと想像してください。

そのとき、上司に「とにかく、企画書を1人5件作って提出するように」と言われた企画書と、「自分がやりたい企画を実現するために必要な5件の企画書を作る」ということであれば、どちらが前向きになれますか? もちろん、後者の「自分がやりたい企画を実現するために企画書を作る」という方ですよね?

「やらなきゃいけない」となると、それを達成することで前向きなことが待っていると思いにくくなります。

でもそこに、「やりたかったビジネスの足掛かりになる!」とか「採用されたらボーナスが増える!」などの行動の先の未来が見えると、前向きになれますよね。

5件の企画書を作るという同じ行為であっても、企画書を提出することがゴールなのか、企画書のその先に未来があるのか、それによって気持ちが変わります。

夫婦で話をするときも同じです。発想を変えましょう。

「パートで働かなきゃやっていけない」という「働かなきゃいけない義務感」から、「もしもパートで働いたとしたら何ができるか」というように、「未来の可能性」に意識を向けるのです。

たとえば、「パートにでる → 収入が増える → 毎月のやりくりがラクになるし、旅行もいける → それができたらゆとりある生活が送れる →ゆとりある生活ができたら毎日が楽しくて幸せ」というようなものです。

想像の後なら、「パートで働く」という行為も、「お金のためにしなければならないパート労働」が、「家族で幸せになる夢を実現できるパート収入」と前向きに変わります。

夫婦で一緒に想像すると、妻の気持ちにも変化があることはもちろん、夫自身も「妻が働かないとやっていけない」という恐怖感が、未来の安心や感謝に変わるので、一緒に想像してみることをおススメします。

具体的な収入を決めるのはその後からで大丈夫。