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経済同友会次期代表幹事 小林喜光(こばやし・よしみつ)
1946年生まれ。東京大学大学院修了。74年三菱化成工業(現三菱化学)入社。2007年4月社長。15年4月経済同友会代表幹事就任予定。


経済同友会の代表幹事に2015年春就任が昨年11月に内定した三菱ケミカルホールディングス(HD)の小林喜光社長。現在は同友会の副代表幹事で、重要な委員会のトップも経験。東京電力の社外取締役も務め、13年から経済財政諮問会議の民間議員、14年9月からは産業競争力会議の民間議員として、エネルギー政策や成長戦略について積極的に発言してきた。経済界を代表する論客で、政界とのパイプもある。同友会の長谷川閑史代表幹事(武田薬品工業会長)の後任として「早くから本命視されてきた」(財界関係者)。

研究開発畑出身だが、イスラエルに留学したこともあり、ユダヤやローマなど歴史の造詣も深い。入社した三菱化学の保守本流は石油化学部門だったが、傍流の記憶材料事業部門を長く歩む。光ディスク子会社の社長時代は本社から事業撤退を通告されたが、再建に成功し頭角を現した。07年に三菱ケミカルHD社長に抜擢されると、積極的な経営に打って出る。収益性の低い国内石油化学事業を縮小する一方、大胆なM&A戦略で10年に三菱レイヨンの買収を果たし、14年11月には産業ガス大手の大陽日酸を子会社化した。

衆院選でアベノミクスが国民に信任される格好となったが、財政再建や社会保障改革など問題は山積みだ。政治との関係について「手を携える場合も物申す場合もある。是々非々でやる」と語る小林氏。政権とうまく距離を保ちながら、踏み込んだ提言ができるかどうか。その見識と政治力が試されそうだ。