ウルグアイ大使 田中径子氏

ウルグアイ大使 田中径子(たなか・けいこ)
1960年生まれ。84年上智大学外国語学部ドイツ語学科卒業後、日産自動車入社。2014年10月ウルグアイ大使に就任。


地球儀で見れば日本のちょうど反対側。南米大陸のブラジルとアルゼンチンに挟まれたウルグアイは、一般には馴染みが薄いだろう。

そのウルグアイ大使に、日産自動車出身の田中径子さんが就任した。民間企業で活躍中の女性幹部が直接大使に任命されるのは初めて。だがキャリア女性としての、これまでの奮闘ぶりからすれば不思議ではない。

1984年、上智大学外国語学部卒業後日産に入社。駆け出しは海外部だが、広報部門が長く、当時の女性社員では珍しく社費で米スタンフォード大経営大学院への留学や北米日産のワシントン事務所にも駐在するなどの国際派で「輝く女性」の先頭を走る。

仏ルノーと資本提携後は、泥沼状態だった日産再建のために乗り込んだカルロス・ゴーン社長専属の広報ウーマンとしてメディアなどとの“パイプ役”をつとめた。当時は“セブン-イレブン”とも呼ばれていたゴーン社長の出社は早く「通勤電車は隣の築地の魚河岸に行く人たちと一緒の時間帯だった」と田中さん。

ウルグアイは赴任するまで訪れたことがなかったが、ゴーン社長からは「南米では治安も気候もよく一番住みやすい国」と太鼓判を押され、勇気とパワーがわいた。大使の任期は原則3年。在任中、隣国のブラジルでは五輪も開催される。自動車部品メーカーなど日系の進出企業は20社ほどで少ないが、「南米に関心を寄せてもらえる絶好のチャンス、情報発信などのお役に立ちたい」と使命感に燃える。