2014年7月2日(水)

デキない人ほど眠る時間を削っている

脳科学が実証! グズ、ノロマが変わる【2】ストレス

PRESIDENT 2013年2月4日号

著者
遠藤 成 えんどう・せい
フリー編集者

出版社を経て独立。運動とは無縁の人生だったが、40代後半にランニングにハマり、フルマラソンの自己最高は3時間42分。一番好きなランニング小説は『遥かなるセントラルパーク』(トム・マクナブ)。

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遠藤 成(プレジデント編集部)=文 冨田寿一郎=撮影(澤口俊之氏)
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仕事の効率を上げる答えは脳にある。脳のポテンシャルに大きく関わるストレスや睡眠、運動などをどうコントロールするか。3人の脳科学者に聞いてみた。

10時間眠れば効率が10%アップ

仕事をこなすために多くの人が睡眠時間を削っている。統計を見ても日本人の睡眠時間は年々短くなっている。

ところが、「長時間睡眠をとったほうが脳のポテンシャルが上がる」という興味深い実験結果がアメリカで発表された。スタンフォード大学睡眠障害臨床研究所のシェリー・マーが行った実験は次のようなものだ。

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睡眠時間は量も大事

大学のバスケットボール選手に、無理にでも10時間眠るように指導し(これは通常の睡眠時間に比べ約110分長い)、2カ月間その効果の経過を観察した。すると、なんとダッシュのスピードがどんどん速くなり、最終的にフリースローの成功率は9%、スリーポイントシュートの成功率も9.2%アップしたというのだ。

もちろんトレーニングの積み重ねが重要なのはいうまでもないが、同じトレーニングをした場合でも睡眠時間を長くとったほうが、約10%もパフォーマンスがアップするという結果。睡眠は量より質ではなかったのか?

「睡眠の質が大事なことはもちろんですが、睡眠時間の長さは、どうやら質では補えない脳本来の潜在的な能力を引き出すようなのです。実験はスポーツマン対象でしたが、ビジネスマンにとっても長時間睡眠は仕事の生産性をアップする可能性があるのでは」と分析するのは内田直教授だ。

睡眠は、脳細胞が修復され、脳の活動に必要な脳内物質の再合成が行われる、脳の力の基礎固めの大事な時間。

記憶の固定化も眠っている間に行われるという。

記憶をするなら、寝る前の2~3時間がゴールデンタイム。この時間に資格や語学の勉強をするのは大正解。

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