2014年7月7日(月)

グズな人ほど階段を上らない

脳科学が実証! グズ、ノロマが変わる【4】運動

PRESIDENT 2013年2月4日号

著者
遠藤 成 えんどう・せい
フリー編集者

出版社を経て独立。運動とは無縁の人生だったが、40代後半にランニングにハマり、フルマラソンの自己最高は3時間42分。一番好きなランニング小説は『遥かなるセントラルパーク』(トム・マクナブ)。

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遠藤 成(プレジデント編集部)=文 冨田寿一郎=撮影(澤口俊之氏)
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仕事の効率を上げる答えは脳にある。脳のポテンシャルに大きく関わるストレスや睡眠、運動などをどうコントロールするか。3人の脳科学者に聞いてみた。

「あいつは脳みそが筋肉だから」はホメ言葉

「エスカレーターで立ち止まって上らない人がいるでしょう」

澤口俊之教授は残念そうに言う。

「実にもったいない。脳に豊富に血流を送るいいチャンスを逃しているんですから。ジムでスクワットをするのもいいのですが、階段を上るだけでも脳にいいトレーニングになります」

疲れていると階段を上るのがどうしても億劫になってしまうが、「現代人の多くは体が疲れているというよりも脳に疲労がたまっているほうが多い」と澤口教授は言う。

そして脳の疲労を除去するには、なんといっても体を動かすことが一番効果的なのだ。運動に伴う血流量の増加で、脳に栄養が供給され、細胞は活性化し、脳内物質の分泌も促進され、運動後には気分一新。やる気が出て、集中力が増し、体はきびきび動いて、仕事がはかどる。

篠原菊紀教授も「脳の基礎力は心肺機能に関連しています。有酸素運動と筋トレの習慣づけは、脳の健康のために欠かせません。ただし、体を本格的に動かす運動は、体温が上がる午後の時間帯にするほうがいいでしょう」とアドバイス。

内田直教授も専門の睡眠学の立場から、「快適な睡眠をとるためにも、適度な運動は必要です」と、体を動かす重要性を指摘する。

適度な運動を習慣化することが、脳によい影響を与えると脳科学者たちは口をそろえる。

しかし、運動嫌いにはハードルが高いのも事実。たまに運動しようと思っても、「トレーニングウエアに着替えるのは面倒くさいなあ、その時間でほかにやりたいことがあるなぁ」と迷って、結局何もやらずじまいとなることも多い。しかし、この「ぐずぐずしている時間が一番ムダな時間」だと澤口教授は言い切る。対応策としては、「面倒くさいこと、嫌なこと、でも明らかにやったほうがいいことは、ルーティン化してしまうことです。朝、顔を洗うように、考えなくてもやる習慣をつけてしまうのが一番手っ取り早い方法です」。

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