2013年6月に話を戻すと、年間4400万ドルを稼ぐロナウドは、4130万ドルのメッシを抑え、世界第9位の裕福なアスリートと認められた。サッカー界では4720万ドルを稼ぐデビッド・ベッカムにわずかに及ばない2位となっている。このリストの1位は賞金・スポンサー料などで7810万ドルを稼ぐタイガー・ウッズである。

ロナウドは、すでに2009年6月11日の時点で金銭に関して新聞の見出しとなっている。

マンチェスター・ユナイテッドが公式ウェブサイトでレアルからの移籍金9400万ユーロ(約8000万ポンド)のオファーを受け入れたときだ。一人のサッカー選手につけられた値段として当時の世界記録である。こうしてロナウドは2001年にユヴェントスからレアルに7500万ユーロで移籍したジネディーヌ・ジダン、2009年にACミランからレアルに6500万ユーロで移籍したカカ、2000年に6100万ユーロでバルサからレアルへ移籍したフィーゴを抑えて史上最高額の選手となった。

すべてレアル絡みだが、これらの数字は大きな論争を引き起こした。一部では業界全体が盛り上がる証左として前向きにとらえられ、他方ではこんな法外な額が動いて正気ではないと見られることもあった。

英国スポーツ・観光大臣のジェリー・サトクリフはこの金額に深刻な懸念を示した。「こういったチームのビジネスは巨大化して、このような大金が動いているわけだが……そのために一部クラブの経営が追いつめられるのではないか」

「このような大金が動くと、フェアプレーや財政上のバランス維持という点に重大な問題が発生するのではないか」。そう指摘したのは、UEFAのミシェル・プラティニ会長だ。レアルの法外なオファーは「フットボールが最も深刻な財政危機に直面している時期に決して望ましいことではない」と声明を出した。

反対に、FIFAのジョゼフ・ブラッター会長はこのような取引を賞賛した。「これは素晴らしい投資の実例だ。世界は経済危機に直面しているのかもしれないが、フットボールは今も興隆を続けているということだ」

スペインでは、バルサのジャウメ・フェレール副会長兼マーケティングディレクターが「この世に9400万ユーロの価値がある選手など存在しない」と吐き捨てた。そしてこの数字は「完全に現在の市場価値を離れている。このような莫大な金額を払うと、ほかのクラブも大金を要求されて苦しむことは目に見えている。市場全体に恐ろしいインフレをもたらすことになるだろう」と付け加えた。