1勝3敗1引き分け。今年4月の「第2回電王戦」でプロ棋士はソフトに負け越した。コンピュータのデータ解析能力は、将棋のような複雑な世界でも人間を上回りつつある。こうした「ビッグデータ」はビジネスではどう活かされているのか。各社の最新事例を探った──。

人々の趣味や嗜好は数値に表れづらい。このためテキストなどの「非構造化データ」が、次の「宝の山」になるといわれている。代表例が140字のつぶやき「ツイッター」の活用だ。

NTTデータは昨年9月、米ツイッター社と「ファイヤーホース契約」を締結した。一般公開されている「API」で取得できるつぶやきデータの量には制限があるが、この契約で、日本語のすべてのつぶやきデータを取得、再販売することができる。日本でこの権利をもつ企業はNTTデータだけだ。

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サービスのイメージ図。コンサルティング会社、リサーチ会社、コールセンター、広告代理店などの利用を想定。

今年2月には第1号としてリクルートグループへのサービス提供を開始した。その後も反響は大きく、同社では今年4月から「ソーシャルビジネス推進室」を立ち上げた。メンバーは約30人。ソーシャルビジネス推進室の冨田智之課長はいう。

「これまでに数百件の問い合わせがあり、手応えを感じています。ツイッターの波及効果は大きく、1つのメディアとして確立しています。実際、こちらの想定を上回るスピードでつぶやきが増えていて、システムの増強が続いています。言語解析の技術を使えば、つぶやきデータから商品開発や風評検知を行うこともできます」

ヒトの動きから、購買動向、つぶやきまで。インターネットはありとあらゆるデータを可視化し、計算可能なものにする。我々はビジネスの前提が大きく変わる節目に立っている。

【NTTデータ】Twitter分析を独占的に提供
・2012年9月に米Twitter社とツイートデータの再販について契約
・国内で約1200万人の「つぶやき」を分析
・約30人の部隊がビジネス化に動く。契約の第1号はリクルートグループ