冬の料理に欠かせない「ショウガ」。からだを温める働きがあり、健康によい食材であることは有名ですよね。
ショウガは古くから世界中で重宝され、インドの伝統医学「アーユルヴェーダ」では「偉大な薬」と位置付けられており、また漢方薬のおよそ半分の種類に含まれているとも言われています。日本での歴史も非常に古く、2600年以上前に渡来したという説や、『古事記』にもその名前が載っていることから、日本最古のスパイスという説もあります。
今回は、そんな「ショウガ」の魅力と活用方法を、企業や社会で活躍中の管理栄養士・栄養士134名に行ったアンケート結果からランキング形式でお届けします。

*「寒い冬におすすめ!ホットな食材」のアンケート
【調査概要】調査手法:インターネットリサーチ、調査対象:管理栄養士・栄養士134名、調査期間:2015年9月16日~10月31日、調査実施機関:食プロリサーチ

 Q:あなたはショウガにどのような効果を期待しますか。 

第1位:血行促進(96人)
第2位:殺菌作用(11人)
第3位:食欲増進(10人)

血液サラサラ、血行促進で冷え解消!

冷えが気になる季節がやってきました。防寒だけではなく、からだの中からも効果的に温めて、元気に仕事に臨みましょう!

管理栄養士・栄養士がショウガに期待する効果の第1位は“血行促進”でした。ショウガには、ジンゲロール、ショウガオール、ジンゲロンという辛味成分が含まれており、これらが血液をサラサラにして血行を促進する働きをもっています。血行がよくなることでからだが温まり、冷えが緩和されるため、冷え症に悩む女性にとってショウガは強い味方です。また、生のショウガに多く含まれるジンゲロールは抗酸化作用も強いため、しわやしみを予防する美肌効果にも期待できます。ただし、酸素に触れると働きが弱くなってしまう性質を持っているため、おろしショウガなど生でショウガを食べる場合は、すりおろしておいたものを使うのではなく、食べる直前にすりおろすのがおすすめです。

第2位には“殺菌作用”がランクイン。お寿司にガリが欠かせないのは、ショウガの殺菌作用のためなのです。また、体内の細菌を排出する働きもあるため、デトックス効果も期待できます。

 Q:あなたはショウガをどのように用いることが多いですか。(複数回答可) 

第1位:料理に入れる(111人)
第2位:汁物(豚汁やスープなど)に入れる(87人)
第3位:ドリンクに入れる(48人)

からだを温めたいときは加熱して使用

ショウガの使い方第1位には“料理に入れる”、第2位には“汁物(豚汁やスープなど)に入れる”が選ばれました。ショウガは加熱によってその成分が変化し、からだを温める働きがアップします。温かい料理や汁物に入れるのがより効果的。いつもの料理にショウガをひとかけ足すだけで、あったか効果が上がります。一方、殺菌作用は生のほうが強いと言われています。目的に応じて使い分けるとよいですね。

第3位にランクインした“ドリンクに入れる”は、より簡単にショウガをとる方法として人気。代表的なものでは「しょうが湯」があります。おいしさと使いやすさの点からは「ジンジャーシロップ」がおすすめ。紅茶やホットミルクなどに加えるだけではなく、トーストやパンケーキに塗って使うこともできます。市販品もありますが、材料はショウガと砂糖またはハチミツと入手しやすいものばかりですので、お休みの日に手作りしてみては?

さて、キッチンに常備しておきたいショウガですが、1回に使う量が少ないため、余らせて無駄にしてしまいがちです。そこでおすすめしたいのが「冷凍」です。ショウガをまるごとラップで包んで冷凍し、必要な分だけ都度すりおろして使うことができるのです。忙しい人こそ、ぜひ冷凍保存を試してみてください。

女性にとって魅力いっぱいの食材であるショウガ。これからますます寒くなりますが、ショウガパワーで心もからだもあったかくなれそうですね。次回は「冬野菜」の魅力に迫ります。お楽しみに!

【文・監修】食プロリサーチ(http://www.shoku-pro.com/
食・健康分野に特化した人材サービス業の株式会社RDサポートと、健康情報分析評価業の株式会社インサイツが共同運営する管理栄養士・栄養士限定の会員制サービス。管理栄養士・栄養士の知識・信頼性を活かした機能性食品市場のマーケティング支援を行う。