「提出物が出せない」の背景にあるもの
「提出物が出せない」理由は、他にもあります。それは親が思うよりも負担が大きい場合です。たとえば、数学の宿題が何ページにも及んでいたり、社会や理科の課題が子どもだけで調べるのは難しかったり……。
ところが、多くの親御さんは提出物の内容や量まであまり把握していません。でも、親御さんにとっての「当たり前」は、子どもにとっては難しいことが多く、「当たり前にできない」こともあるのです。とくに昨今の中学校の勉強はとても難しくなっています。
こうした事情を知らずに、「出したか・出していないか」で子どもを叱るべきではないと思うのです。だからこそ、子どもに聞いてほしい。「ついうっかり忘れちゃったのかな? ちょっと理由を話してみて」と。
そのときに、「困っていることがあったら言ってね」と、子どもが話しやすい雰囲気をつくります。もし勉強が難しくて先に進めないようだったら、いっしょに考える。または学校や塾の先生に相談をしてみる。そうやって、宿題の中身にも関心をもっていただきたいのです。
ですが、これも中3の2学期くらいの大事なときになると、「そんな悠長なことは言っていられない」状況になります。だからこそ、もっとその前の中1や中2の早い段階から気にかけていただきたいのです。そして、前にはできなかった問題が解けるようになった、忘れがちだった提出物が出せるようになったなど、少しでも成長が見られたら、そこをほめる。そうすれば、「お父さんとお母さんはいつも僕(私)を応援してくれている」と感じ、自らがんばる子へと変わっていきます。
わかりやすい「反抗期」は減ってきている
【学校であったたわいもないことを話してきた】
×つぶす言い方
「ふーん」
○ほめてやる気にさせる言い方
「へぇ、それでどうなった? うんうん、それで?」
思春期で口数が減る子がいる一方で、中学生になっても親とおしゃべりをしたい子どもも案外いるものです。むしろ今の時代は、昭和時代のようなわかりやすい思春期、反抗期の子どもは減ってきているように感じます。
子どもがうれしかったことを報告してくれるときは、たいていの親は「えっ、それで、それで?」と前のめりになって聞きますよね? または、子どもが深刻な話や悩みを打ち明けてきたときは、親身になって聞く親もいます。だけど、子どもの話は、いつもうれしかったことや深刻なことばかりとは限りません。むしろ、多くは学校や習い事であったとくになんてことのない話だったりします。

