為替レートの変動を利用して利益を狙うFX。初心者には難しいイメージがあるが、専門知識や相場の予測が必要のない投資手法もある。為替相場の特性を生かし、長期でコツコツ利益を積み上げていく自動売買サービスだ。手動で注文する必要がないので、仕事で忙しい日中や就寝中もチャンスを逃さない。インヴァスト証券が新たに提案する「トライオートFX」の可能性を探る。

長期的な資産運用を目指す新しいFXの手法

FX(外国為替証拠金取引)は、為替相場の変動を利用して差益を得る金融投資だ。低コストで海外の高金利を享受できる一方で、為替相場を予測する専門知識と広い視点が必要となる。常に相場を監視する手間もかかることから、投資初心者にはハードルが高く感じるだろう。そんな中、あらかじめ設定されたトレードルールを選ぶだけで運用を始められるのが、インヴァスト証券の「トライオートFX」だ。長期間一定の価格帯の中で値動きを繰り返す「レンジ通貨」と、トレードルールに基づいた取引を24時間行う「自動売買」を掛け合わせた「世界通貨セレクト」という戦略を打ち出し、安定的にコツコツと利益を長期的に積み上げていく設計のサービスである。

「トライオートFX」では、なぜ長期的に安定した運用が可能なのか。その理由の一つが、「世界通貨セレクト」で採用している「レンジ通貨」が繰り返す値動きにある。円安で大きな上昇と下落のトレンドを出しているUSD(米ドル)/JPY(円)などと比べると、レンジ相場と呼ばれる狭い価格帯を長期間推移するのが「レンジ通貨」の特徴だ。

為替相場の変動幅が損益に直結するFXでは、このレンジ相場で売買を行うことが、安定した取引を長期間続けるための鍵となる。さらに、「世界通貨セレクト」で採用している通貨ペアは、いずれもG10通貨と呼ばれるもので、世界で最も利用や取引がされている通貨グループだ。取引量が少ない通貨を用いたFXの場合、イレギュラーな変動で損失を生む可能性があるが、G10通貨ではそうした心配は少ない。

安定的な利益が狙える七つの通貨ペアを採用

「世界通貨セレクト」で採用しているレンジ通貨は7種類だ。いずれも過去10年など安定的な値動きをしている。レンジ相場を形成している要因で分けると、①「隣国」通貨ペア、②「資源国」通貨ペア、③「リスク回避」通貨ペアの3種類。「隣国」通貨ペアとは、文字通り隣り合った二つの国の通貨ペアで、経済的な結び付きや依存関係によって為替相場が安定している。金融政策も一致しやすいので、レンジ相場を形成しやすい。「世界通貨セレクト」ではAUD(オーストラリアドル)/NZD(ニュージーランドドル)、NOK(ノルウェー)/SEK(スウェーデン)などの4種類がある。

実際に、「隣国」通貨ペアの運用実績を見てみよう。2021年から23年までAUD/NZDで運用した場合、資産は38%増加している(※)。お互いが主要な貿易国であるため、世界の経済状況が両国の経済に似た影響を与え、中央銀行の金融政策は協調する動きとなった。また、どちらも南半球に位置する国の通貨で、農業や資源の輸出が経済の主要な柱となっており、両国とも中国と盛んに貿易を行っているという共通点がある。結果的に為替相場はレンジ相場を形成し、安定した運用が実現したのだ。

※計算方法:2021年~2023年にトライオートで自動売買取引を行った口座を対象に、期初と期末の有効証拠金の差額から、期間中の入出金の合計額を差し引いて損益額を計算。損益額がプラスとなった口座について、期初の有効証拠金に対する損益額の割合で資産の増加率を計算。

「資源国」通貨ペアは、石油・金属・食料などの資源が豊富ないわゆる“資源国”と呼ばれる国の組み合わせだ。地理的には離れているが、資源価格が為替相場に影響するため、同じような値動きになりやすく、資源国同士はレンジ相場を形成しやすい。AUD/CAD(カナダドル)、NZD/CADの2種類を採用している。

【図表1】レンジ相場を形成しやすい通貨ペア

「リスク回避」通貨ペアは、有事の際などに安全資産として買われやすい通貨の組み合わせだ。世界的な金融市場で取引量の多いUSD/CHF(スイスフラン)を採用している。

「隣国」通貨ペア、「資源国」通貨ペア、「リスク回避」通貨ペアは、それぞれの要因によってレンジ相場を形成しているので、市場の状況によって値動きが異なる。複数の通貨ペアを組み合わせて取引することで、リスク分散につながり、さらに安定した利益の確保が期待できるだろう。

価格が変動するたびに新規注文と決済を繰り返す

これらの「レンジ通貨」に対して最適な取引手法が、「トライオートFX」で採用している「自動売買」だ。価格が一定の範囲で上昇と下落を繰り返す「レンジ通貨」に、複数の注文を仕掛けることで、相場の上昇と下落いずれの局面でも利益を獲得することができる(下図参照)。さらには、設定したルールに基づいて24時間休むことなく売買が行われるので、外出中や就寝中であっても利益を狙えるメリットがある。手動売買の場合、相場が変動した時に感情的な判断をしてしまい、大きな損失を生む恐れもあるが、自動売買なら感情に左右される心配がないので、FX初心者でも安心だ。

【図表2】FX自動売買の一例

いざ「トライオートFX」を始める際に、取引を充実させる機能もいくつか紹介しておこう。為替相場の予測をするための知識に不安がある人が、まず試すべきは「セレクト」機能だ。通貨ペアごとにトライオートが用意したトレードルールの中から、自分に合ったものを選び、すぐに取引を始めることができる。レンジ設定、利確幅の設定、注文繰り返しの設定などルールの作成に必要な選択は、最適と思われるものに設定してあるので、まずはトレードルールと取引の仕組みを学びたい人にもおすすめだ。まさに「初心者でも手軽に始められるFX自動売買」のメリットを体験できる機能である。

FX取引への理解が進み、自分なりのアレンジを反映させたくなったら「ビルダー」機能が役に立つ。相場予想、売買のタイミング、リスク管理などをカスタムすることでオリジナルのトレードルールを作成することができる。プログラミング知識や難しい設定は必要なく、シンプルに整えられたUI(ユーザーインターフェース)でレンジ幅や利確幅などを決めるだけで使用可能なので、まずは触れてみるだけでも取引における視野が広がるはずだ。

手軽に始められて、24時間稼働する便利な「自動売買」だが、長期で安定的に利益を積み重ねていくには注意点もある。取引開始直後には、含み損を抱えることだ。「トライオートFX」でセレクトできるルールのほとんどは、価格の上昇と下落に合わせて複数の注文を行い、利益が出たものから決済するものが多い。そのため、開始直後は利益が確定していない注文を保有することになる。6カ月程度は得られる利益よりも、含み損が大きくなりがちだ。利益が出るまでには時間がかかることを理解しておきたい。以上のように「トライオートFX」は、長期投資を目指した商品設計になっている。一日ごとの損益を確認できる機能もあるので、市場の状況によって変化するFXの仕組みを知るサービスとしても活用できそうだ。アレンジを加えつつ自動で利益を積み上げていける機能で、資産を運用してみてはいかがだろう。

【トライオートFX リスク費用などの重要事項について】
本取引は、店頭外国為替証拠金取引であり、元本および利益が保証された取引ではありません。価格や金利等の変動により損失が生ずる恐れがあります。また、スワップポイントが受け取りから支払いに転じることもあります。当社は、有効比率が一定水準以下となった場合、全建玉を自動的に強制決済(ロスカット)いたしますが、本取引は預託すべき証拠金額以上の取引が可能なため、急激な相場変動等によっては、証拠金の額を上回る損失が発生する恐れがあります。本取引は、売り付け価格と買い付け価格に差(スプレッド)があり、その値は自動売買注文とマニュアル取引とで異なります。相場状況の急変時等はスプレッドが広くなることや、意図した取引ができない可能性があります。
●売買手数料は無料です。
●成行注文・逆指値注文・一括決済注文・ロスカット注文において、注文手法ごとに同一通貨ペア同一売買で100万通貨を超える場合、別途、約定価格に大口マークアップが加算されます。大口マークアップについて詳しくは当社ホームページをご覧ください。
●証拠金は、各通貨ペアの時価評価額の4%以上の額となります。法人は通貨ペアの時価評価額×金融先物取引業協会公表の「為替リスク想定比率」の額となります。
トライオートFXの詳しいリスク・重要事項は当社ホームページを必ずご確認ください。取引を開始されるに当たっては本取引の仕組みやリスクを十分にご理解いただき、お客さまご自身の責任と判断で取引していただきますようお願いいたします。

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