1日100円のお手伝いで「お金の基礎」が身につく

もちろん、私はすべての借入金がダメだといいたいわけではありません。そもそも借入金は、企業が事業を発展させるための合理的な手段のひとつです。

企業経営者にとっては基本的な常識だと思いますが、若年層に向けた、いわゆる「金融教育」があまり広まっていない日本社会では、この「借金の合理性」をうまく説明できない人も多いかもしれません。そこで、貯蓄、投資、借入などの意味を子どもに理解させる教え方を紹介しましょう。

お皿を洗う子供
写真=iStock.com/suthep onsrithong
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たとえば子どもに、「皿洗いをしてくれたら1日100円あげるよ」といっても、それだけでは「たった100円?」などといってイヤがるかもしれません。でも、「毎日やったら1年後にいくら貯まるか計算してみたら?」といったら、どうでしょう。

100円×365日=3万6500円は、子どもにとっては見たこともないような大金です。そうとわかったら、喜んで引き受ける子どもは多いでしょう。ここで、その子は「貯蓄」の意味を理解しました。

「投資」すればさらに増やせる

次に、皿洗いを始めた子に、「お父さんの肩もみをしてくれたら、もう100円あげるよ」と提案します。でも、子どもは勉強もしないといけないし、ゲームもやりたいので、両方やる時間はないとしましょう。

とはいえ、肩もみでも1年で3万6500円の貯蓄ができると思うと、断るのはもったいない。では、どうするか。

その子は、それから100日間で皿洗いのお小遣いを1万円貯めて、そのお金で食洗機を買いました。それ以降は、自分で皿洗いをしなくても、食洗機が1日100円を稼いでくれます。

すると1年後には、食洗機代の1万円を引いた2万6500円が貯まるでしょう。それに加えて、食洗機を買ってからはお父さんの肩もみもできます。そちらも265日で、2万6500円。合計で5万3000円の貯蓄額になるわけです。