週1回は食べてほしい「サバ缶」

肉の場合も同様にメリットがあります。牛肉には鉄や亜鉛が豊富に含まれており、豚肉や鶏ササミやムネ肉はビタミンB群が豊富です。

それぞれのいいところを上手に取り入れるためには、肉と魚介を1:1で摂るよう心がけてみてください。完璧にできなくてもかまいません。たとえば、朝食で魚介を食べなかった場合は、夕食で魚介を食べる。前日、肉ばかりを食べてしまったら、次の日は魚介をメインにするといった感じで意識して実践するだけで、大きく偏るのを防げます。

魚介を取り入れる際におすすめしたいのがサバ水煮缶です。「加工したサバより新鮮なサバのほうが体にいいのでは?」と思った方もいるのではないでしょうか。しかし、答えはノー。サバ水煮缶の栄養価は、生サバや塩サバに劣ることはありません。むしろ優れている部分もあるのです。

5つの栄養素がすべて入った優秀な食材

生サバ、塩サバ、サバ水煮缶、サバ味噌煮缶の100gあたりの栄養価を比較してみましょう(図表5参照)。

いずれも、骨の材料になるたんぱく質、カルシウムのほかにも、身長を伸ばすために欠かせない5つの栄養素がすべて含まれています。なかでもサバ水煮缶は、カルシウムの量が多く、不足しがちな鉄や亜鉛、ビタミンDもしっかり含まれています。味噌煮缶よりたんぱく質、カルシウム、亜鉛、ビタミンDの量も豊富です。

サバ缶は、サバを骨ごとぶつ切りにして缶に入れて加熱しているため、骨に含まれるカルシウムも逃さず摂取できます。刺身や焼き魚ではかなわない、サバ缶ならではのメリットです。

サバ水煮缶100gあたりには、約11gの脂質が含まれています。脂質が多いとなると、肥満、そして身長の伸び率低下のリスクがある早熟が気になり、避けたくなるかもしれません。

しかし、サバなどの青魚に含まれる脂質は積極的に摂ってください。なぜなら、人間の体内では合成できない「必須脂肪酸」のオメガ3が多く含まれているからです。