突出している東京都の子育て支援

また、23年から始まった国の「異次元の少子化対策」によって、支援もかなり充実してきている。その筆頭が児童手当の拡大だ。

「中学生までだったのが、所得制限なしで高校生までもらえるようになりました。これは、かなり大きい。注意点としては、これまで4カ月に1回まとめて支給されていたのが2カ月に1回に変わったこと。1回に支給される金額が小さくなったので、口座に振り込まれていることに気づかず日々の家計に紛れることも懸念されます。教育費として別に取り分けておいたほうがよいでしょう」

『プレジデントFamily2025春号』(プレジデント社)
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第3子以降のサポートも手厚くなってきた。

「子供が3人とも扶養中の場合、大学の授業料が、私立なら年間70万円(+入学金26万円)、国公立なら同54万円(+入学金28万円)が助成されます。これも所得制限なし。少子化対策の一環として、今後もこうしたサポートは増えていくでしょうね」

高校の授業料にも国の支援があり、国公立で11万8800円、私立で39万6000円が支給される(いずれも所得制限あり)。

「先に見たように、東京都や大阪府では、高校の授業料無償化が進み、中学生の保護者からは『私立高校も検討でき、受験の選択肢が増えて助かる』という声も聞きます。東京都では『018サポート』や留学の支援制度も充実してきているので、子供が小さい家庭では『今後、家を買うなら東京がお得かも』という話も聞きますね」

想定外を考えて教育費は多めに準備を

では、教育費はどうやって準備しておくべきか。

「原則的に高校までの教育費は給料やボーナスといった家計から出していき、大学の費用は子供が小さいうちから預貯金や学資保険、NISAでの積み立てなどを利用してコツコツと準備するとよいでしょう。教育費には、塾代や学費といったある程度『想定できる数字』と、制度や手当の変更があれば家庭での負担額が変わるもの、子供の急な進路変更によるものなど『想定外の数字』があります。もし大学生になって1人暮らしをしたら、その準備に平均38.7万円、年間の仕送りが平均95.8万円かかるというデータも(日本政策金融公庫「令和3年度教育費負担の実態調査結果」より)。私立文系で1人暮らしの場合、4年間で1000万円超になると、頭に入れておいたほうがよいですね」

ほかにも、学費が高い医学部や芸術系学部に進みたいと言われた場合、大学院に進みたい、留学したいと言われた場合など、想定外に備えておくことが大切だという(医学部なら6年間約3232万円、芸術系学部なら4年間約690万円。留学したらハーバード大の場合1年にかかる費用は約1300万円)。