東大生の家庭は「ニュース」が身近だった

共通テスト以外にも、今はさまざまな試験問題で時事ニュースが題材として取り上げられています。例えば英検です。昨今増加している推薦入試などで重要性が上がっていますが、社会問題に関する文章がしばしば用いられています。

ただでさえ英語という不慣れな言葉で文章を読むのですから、書かれている内容に馴染みがあるかどうかは、読むスピードと正確性に大きく関わってきます。その点でも、時事ニュースについての素養は試験の結果を左右すると言えます。

このように、時事ニュースが重要視される傾向が強まる中で、小さい頃からの教育環境が大きな影響を与えるようになっています。特に、家庭内でのニュースへの触れ方が子どもの学力に直結するケースが多いのです。

実際、東大生は家でどうしていたのかを聞いてみると、ニュースに関する話題がごく身近にあるようでした。「親が新聞を購読していて、自分もなんとなく一緒に読んでいた」とか「報道番組を家族で見ていると、親からそのテーマについての意見を求められた」などというエピソードが数多く聞こえてきます。親がニュースについて話しているという光景は、東大生の家庭ではごくありふれたものとなっていたようです。

ソファーに並んで座って、新聞を読んでいる親子
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親が関心を持たなければ、子供も詳しくならない

受験のためだからと意識的にニュースを「勉強する」のではなく、食事中やお風呂の時間など、日常生活の中で自然にニュースを話題にする。このような環境で育つと、ニュースを「特別な知識」としてではなく、「日常的に考えるもの」として受け入れることができるため、時事問題への対応力が自然と身につくと考えられます。

一方で、親自身がニュースに関心がないと、そもそもお子さんが時事問題に触れる機会が少なくなり、結果として入試の問題に対応しづらくなる傾向も、受験生たちを見ていて感じます。ニュースの内容を単に知るだけでなく、それについて「どう思うか?」を話し合うことが、思考力を鍛える上で重要になります。

では、親は具体的にどのようなことをすれば、子どもの社会への関心を育み、時事ニュースに対するリテラシーを育てることができるのでしょうか?

まず大前提として、「親がニュースを読まなければ、子どもがニュースに詳しくなるわけがない」ということを意識する必要があります。子どもに関心を持たせようとする前に、親自身が日頃からニュースをチェックし、話題にする習慣をつけることが大切です。