富裕層向けのサービスにも力が注がれる状況に

近年、日本の家計の金融資産は着実に増加している。日本銀行発表の「資金循環統計」(速報)によれば、2024年9月末時点の家計の金融資産は約2179兆円だ。19年の同時期の数字が約1855兆円のため、5年間でおよそ17%増加している。さらに14年の同時期は約1713兆円、10年間でおよそ27%増加したことになる。

背景の一つとしてあるのは、資産運用の成果だ。金融経済教育推進機構の「家計の金融行動に関する世論調査2024年」(二人以上世帯調査)で「金融資産残高の増加理由」(複数回答)を尋ねたところ、第1位が「株式、債券価格の上昇により、これらの評価額が増加したから」(44.7%)、第2位が「配当や金利収入があったから」(37.5%)で、第3位の「定例的な収入が増加したから」(27.3%)を大きく上回った。

金融資産残高の増加理由
出典:金融経済教育推進機構「家計の金融行動に関する世論調査2024年」(二人以上世帯調査)より。

そうした中、存在感を高めているのが金融資産総額を1億円以上保有するような富裕層だ。富裕層とされる世帯数も近年右肩上がりといわれ、金融機関各社は富裕層向けのウェルスマネジメントや資産管理・運用サービスにも力を入れ始めている。例えば、銀行と証券会社が連携してオーダーメード型の金融サービスを提供したり、ライフプランニングやリスク管理などを含めた総合的なサービスを提供したり、また資産運用に相続対策や事業承継対策を組み合わせるなど、それぞれが自社のノウハウや強みを生かす形で支援を展開している。

資産運用に成功するために必要なこととは

では、そうしたサービスをどのように活用したらいいのか。一つ参考になるのが、投資家として著名なウォーレン・バフェットの次の言葉だ。「辛抱強さや冷静さは、知能指数よりも重要かもしれない」――。

お金の専門家であるファイナンシャルプランナーの多くも、“資産運用に成功している人”の共通点として「値動きに一喜一憂しない」「自らの感情をコントロールすることができる」といったポイントを挙げている。金融市場は時として想像を超えて大きく変動する。その際、どれだけ冷静に行動できるかは成功と失敗の分かれ道というわけだ。

そこで、自分以外の客観的な視点を確保するための手段として、想定外の事態が起きても慌てないで済むポートフォリオを組む助けとして、金融機関が提供するサービスを利用する。これが一つのサービス活用術といえるだろう。

日々、マーケットの動き、そして顧客のニーズと向き合っている金融機関はリアルな情報、データを持っている。それらを基本に培われたノウハウを賢く活用することは、長期に及ぶ資産運用で自らをコントロールし、成果を上げるために大事なポイントとなるに違いない。

出典:金融経済教育推進機構「家計の金融行動に関する世論調査2024年」(二人以上世帯調査)より。

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