一方通行にならない教育が徹底されている
森プロジェクトはそれぞれが進めやすいスタイルで(カーペットの上でゴロゴロしたり、外のベンチに座ったりする子もいた)、パソコンや紙などを使いさまざまに企画を練っていた。インフニティ国際学院ではセルフポートレート(学習スタイル診断)を生徒もチューターも全員が受講する。学びやすい環境やスタイルは人それぞれ異なることを全員が理解し、さらに自身の特性も踏まえた上で学びを深めていく。
学習スタイル診断とは、人は全員異なる学習スタイルを持っていて、自分に合った方法を知ることで、学習や仕事でよりパフォーマンスを発揮していくことができるという考えをベースにしたアセスメントだ。自身の「気質」「優位感覚」「環境」「興味・関心」「才能(得意分野)」を知り、自分らしい学び方を見つけるサポートを行う。日本を見渡すと、子どもたちの特性を活かした学びの重要性に気づきはじめている教員は少しずつ増えてきているものの、全校で取り組めている学校はまだまだ少ない。
発表も多様なスタイルで行われた。パワーポイントを駆使してビジネスパーソン顔負けのプレゼンテーションをする生徒もいれば、体と言葉のみで表現する子もいる。さらには、CG画像を作っている子までいた。
「お金を稼ぐだけでは嫌だな…」ビジネスを学ぶ場も
プレゼンテーションの内容も、「人間は自然を破壊し続けてきた歴史がある。その反省を踏まえて、私たちの森では調和を大事にしたい」と思いを語る子もいれば、「現代人には休息が足りない。森を本当の意味で休める場所にしたい」と社会的背景からコンセプトを説明する生徒もいた。
翌日は、「上川町でのビジネスチーム」と「森のものづくりチーム」に分かれて、企画を検討。「チームワークやコミュニケーション力、リーダーシップといったコアスキルにつながる機会となる」とチューターから説明を受ける。
ビジネスチームでは「何を目的にして、事業を行うか」、そもそもの前提から対話が重ねられていた。チューターは生徒たちに対話をしながら寄り添う。
チューター「もちろん。何を目的にしたい?」
生徒A「……」
チューター「例えば、お金をめちゃくちゃ稼ぐということも目的になりうるよ」
生徒B「お金を稼ぐだけでは嫌だな。なんなら、稼いだお金は寄付してもいいくらい」
生徒A「ビジネスにする時にはいくつか目的がありそうだよね。例えば、『誰かの課題を解決すること』とか、『便利にするなど、誰かの生活をより良くすること』とか」




