子供の勉強を強制的に止める必要はない

アンケート結果からは、もう一つ言えることがあります。それは、ただ「正月だから」という理由だけでダラダラ過ごすのは、もしかしたら危ないサインかもしれませんよ、ということです。

せっかくの正月ですから、初詣に行ってもいいとは思います。久しぶりの親戚とのご挨拶、集まり、大人数での会話や遊び、そういった“ならではの行事”も、もちろんやっていいとは思います。根を詰めた状態をリセットできるので視野が広がり、試験でもいい効果が表れる可能性があるからです。

でも、もし元日以外でも大して勉強に身が入っていない、明らかに合格できる学力が身に付いていないのに、「ただ元日だから休む」と考えている人は要注意です。

ここまで述べてきたように、自分の立ち位置がわかっている受験生は、今何をすべきかをちゃんと理解して、それが正月に勉強する・しないという行動に表れているだけです。視野のリセットのためにあえて休んだり、反対に、自ら“やりたい”と思えるほどの状態になっているから意欲的に勉強したりしているのです。

もしこの記事を読んでドキっとした受験生は、ぜひ10分でも、1分でもいいから、隙間時間を見つけて勉強に取り掛かりましょう。「勉強したい!」と思っている受験生のほうが多いのですから、ただ正月という理由だけで休んでいては、周りと差をつけられてしまうかもしれません。

また、親御さんであれば、受験生の子供に対して「元日くらいは勉強を休んだらいいんじゃない」と声をかけてみてください。もし、それでも子供が勉強していたり、スキマ時間で単語帳を読んでいたりしたら、受験生としての本気の姿勢が身に付いている証拠です。勉強を強制的に止める必要はなく、「あ、これなら大丈夫そうだ」と捉えて、そのまま続けさせてあげてください。そういう受験生であれば、合格を掴む日も近いかもしれません。